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浅野史郎メールマガジン バックナンバー

浅野史郎メールマガジン ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003/11/18
http://www.asanoshiro.org/                  第115号
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> <<目次>> <

 [週刊コラム・走りながら考えた]
  ○「アサノ知事のメルマガ」(浅野史郎)

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 ○「アサノ知事のメルマガ」(浅野史郎)

 こうやって書き続けているメルマガが、1冊の本になって、ぶどう社(03
-3234-1450)から11月15日に出版された。ぶどう社は、14年前、私が
厚生省の障害福祉課長時代に、初めての著書となる「豊かな福祉社会への助
走」という本を出版したところである。私にとっては、7冊目の著書となる。
その名も「アサノ知事のメルマガ」。そのものズバリのタイトルであるが、
「アサノ」とカタカナになっているところにご注目。

 10年前に宮城県知事選挙に無謀にも挑戦した時のことを、私の仙台二高
時代の同級生である菊地昭典クンが本にしてくれた。そのタイトルが「アサ
ノ課長が知事になれた理由(わけ)」(岩波同時代ライブラリー)というも
のだった。その4年後に、政党の推薦を全部お断りして再選に臨んだ時のこ
とを、菊地クンは再び本にしてくれたが、そのタイトルが「アサノ知事の冒
険」。

 「浅野知事」では、役職そのものである。字面を見た感じでも、いかにも
固そう。「アサノ知事」ということになると、たまたま知事をやっているア
サノ君が裸になっている感じ。親しみ度も3割増しぐらいになる。そう思う
のは、私だけかもしれないが、タイトルにはそんな意味は込めたつもりであ
る。

 ちなみに、今回は、もう1冊の本を同時出版という挙に出たのであるが、
そのもう1冊のタイトルが「アサノ知事のスタンス」である。こちらは、こ
こ3年ほどの間に、各種媒体に連載してきた文章を集めただけのものであり、
福祉、地方分権、言語に関する雑文集で、まとまりはない。「メルマガ」が
横書き、「スタンス」が縦書き。220頁、1800円というのは、共通で
ある。自分の著書のことを我が子に例えれば、今回は双子であるから、命名
も双子らしく、似たような形でつけたということでもある。

 本の内容としては、このメルマガの第1号から第106号まで、そのまま
の形で収録しただけである。メルマガを毎回読んでいただいている方にとっ
ては、なんの珍しいこともない。「何も足さない、何も引かない」という、
どこかのウイスキーの広告のような本づくりになった。ぶどう社の市毛研一
郎代表に言わせれば、「編集者として、これだけ何もしない本づくりも珍し
い。これでいいんだろうかと悩むだけ、かえってむずかしかった」という代
物である。

 この2冊の本の出版パーティーが11月17日(月)、仙台市のホテルで
開催された。私の知事就任10周年のお祝いも兼ねている。生まれて初めて
著書を出した時に開いてもらった出版パーティー以来、この種のパーティー
がつきものである。私にとっては、本の出版は出版パーティーをやってもら
うためと思えるほどになっている。いろいろな人に会えるし、参加していた
だいた方の間で、新たな人的ネットワークが広がっていく。そんなことも、
私が出版パーティーを貴重な機会と考える理由の一つである。

 今回のパーティーでは、いったんお開きになったあとにおみやげが待って
いた。現在の日本における最高の論客と、私が最も尊敬する寺島実郎三井物
産戦略研究所長に特別講演をしていただいたのである。こちらのほうを目当
てにパーティーに参加した人も多かったのではないか。それはそれで、とて
もうれしいことである。寺島さんは、その日の夕方まで東京でお仕事をこな
して、新幹線に飛び乗ってもらった。翌日は、朝早く北京に飛ぶという、と
びきり忙しい日程を差し繰って駆けつけてくれた。この友情にどう応えてい
けるのか、途方にくれる思いであるが、なんにしてもありがたいことである。

 その寺島氏の講演であるが、世界、特にアジアにおける日本の役割はどう
あるべきかについて、アジアにおいては北朝鮮、中国との関係、そしてアメ
リカとの距離感を基軸に話を展開した。そもそも、国際社会の中で他の国に
「ひとかどの国家」として尊敬されるためには、例えば、米軍基地を将来展
望とともにどう扱うかについての真剣な議論は必須であるとの主張が、説得
力を持つ。

 講演に先立って、寺島さんを紹介する際に私から言ったのだが、寺島さん
の話を聴いた後は、2割ほど自分が賢くなった気がするはず。確かにそのと
おり。多くの人が、そういった言葉を残して会場を後にした。

 そんなこんなで、今回の出版祝賀会は、私にとってはうれしい限りである。
著書のほうは、生んでしまったあとの親の心境。あとは、多くの人にどう可
愛がってもらえるか。できの悪い子ほど可愛いという気持ちもある。

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> [編集後記] <

 このメルマガが、本にまでなってしまうなんて。しかも、最後には私も紹
介して頂けるなんて。親になった経験はないので、「我が子」とまでの思い
はありませんが、やはり感無量です。

 本当に「何も足さない、何も引かない」ため、本当にあっという間に本に
なっていました。そのスピードにもびっくりです。

 それでは、来週の「浅野史郎メールマガジン」をお楽しみに。 (一馬)

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発行:浅野史郎・夢ネットワーク メールマガジン編集局 渡辺一馬


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