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浅野史郎メールマガジン バックナンバー

浅野史郎メールマガジン ━━━━━━━━━━━━━━━━━  2003/1/7
http://www.asanoshiro.org/                  第70号
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> <<目次>> <

 [週刊コラム・走りながら考えた]
  ○「新しい年のはじめに」(浅野史郎)

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 ○「新しい年のはじめに」(浅野史郎)

 新年明けましておめでとうございます。
年の始め、今年最初の「走りながら考えた」であるから、暗い話題は避けた
い。昨年の年頭には、子ども病院について書いた。その子ども病院は、今年
の秋にはオープンする予定である。

 今年一年の予想として、識者の予想は総じて悪い方向を指し示している。
経済も、政治も、国際情勢も、そして、国民生活全般も、ほとんどいい材料
がない。そんな見方に、ここで追随してもつまらない。

 むしろ、今年一年を、地方から新しい風を、爽やかに、そして強力に吹き
渡らせる年として位置付けたい。政治も経済も、地域から変わっていくだけ
でなく、日本全体を変えていくという気概を持ちたい。制度論というよりは、
小さくてもいい、一つひとつの実践の積み上げを大事にしていくべきだろう。
「地域に任せれば、こんなこともできる」といった施策である。宮城モデル、
東北モデル、有志知事モデルのようなプロジェクトを、どれだけ打ち出して
いけるかがポイントだろう。

 その意味で、構造改革特区は、活用すべき受け皿である。国全体では、な
かなか規制緩和はできなくても、限られた地域での試みとしてなら許すとい
うことであるから、変革の出発点にはなる。政府が「これならいいよ、ここ
だけだよ」といって示すものに、一体どれだけの意味があるのかということ
を問うのは、別な場面でもいい。まずは、やってみること、受けてみること
かとは思う。

 地方分権ということであれば、地方自治の最先端である基礎的自治体、市
町村の足腰をどうやって強くするかという課題に答えていくべき一年でもあ
る。合併だけがその答ではないが、合併特例法の期限である平成17年3月
を意識すれば、今年中に合併協議会を立ち上げていかなければならない。

 合併は、それ自体が目的では決してない。合併によって、自治体としての
力をつけること、それまでの規模ではできなかったような仕事をできるよう
にすることが目的である。わかりやすく言えば、行政組織としての町役場、
市役所が、分権の受け皿としても存分に力を発揮できるような規模にするこ
とが重要である。そういった観点から、県としても、できる限りの助力は惜
しまない。今年が、その意味で、正念場であることを、改めて確認したい。

 経済・雇用対策としては、新しいべンチャー企業のようなものを育てるこ
とも重要であるが、もう一方で、地域でがんばっている既存の中小企業が、
その強みを生かしてさらに発展していくための仕組みを作ることも求められ
る。イメージとしては、地域版産業再生機構のようなものである。不採算部
門、不振部門を抱えているために、借金が不良債権化してしまい、その企業
の収益部門も一緒に落ち込んでしまうことになっては困る。

 一年の始めに、元気が出る、夢のあることを語ろうかと思ったが、思わず
知らず、具体的なことにまで踏み込んでしまいそうになった。本来言いた
かったことは、そんなに具体的なことではない。ともあれ、県庁組織を挙げ
て、元気一杯に、前向きの論争を巻き起こしながら、今年一年、がんばりた
いということだけ、この機会に言いたかった。

 個人的な、プライベートな部分の今年の抱負も、最後に一言。まずは、こ
のコラムを今年も毎週休まずに続けたい。そして、走るほう。記録は意識せ
ずに、故障のないように、無理せず、楽しく走れればいい。結果として、昨
年と同様に、年間走行距離が2千キロを突破できれば、なおのことよし。つ
まりは、今年一年も、走りながら考えるということである。できたら、楽し
い、前向きなことを考えながら走り通したい。

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> [編集後記] <

 新年、明けましておめでとうございます。今年も毎週、皆様にメルマガを
お送りすることを楽しみにしていきたいと思います。
 実は、今年の目標がまだ決まっていません。年末年始が忙しかったためで
すが、なんだか落ち着きません。今週末にでも考えたいなと。

 それでは、来週の「浅野史郎メールマガジン」をお楽しみに。 (一馬)

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発行:浅野史郎・夢ネットワーク メールマガジン編集局 渡辺一馬


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