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浅野史郎メールマガジン バックナンバー

浅野史郎メールマガジン ━━━━━━━━━━━━━━━━━━2002/8/13
http://www.asanoshiro.org/                  第49号
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> <<目次>> <

 [週刊コラム・走りながら考えた]
  ○「わが友エルヴィス」(浅野史郎)

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> [週刊コラム・走りながら考えた] <

 ○「わが友エルヴィス」(浅野史郎)

 お盆休みの期間である。この「走りながら考えた」のコラムも、お休み
モードの題材にしたい。といえば、エルヴィスである。なにしろ、8月16日
が、彼の25回目の命日なのだから。

 2年前の今頃、夏休みを長く取ることができたので、思い切ってエルヴィ
ス追悼メンフィス・ツアーに、妻と一緒に行ってきた。私の妻を除いた21人
のメンバーは、いずれ劣らぬエルヴィス・プレスリーの熱狂的なファン。中
には、命日に欠かさずメンフィス参りをしている人が何人もいる。同じく夫
妻で来ている笠原弘之さんと私以外は、80歳の一人を含み、全員女性。こ
の時期、世界のあらゆるところから、何万人ものエルヴィス・ファンがここ
メンフィスにやってきている。

 テネシー州メンフィスは、エルヴィスが中学生の頃に、生地のミシシッピ
州テュペロから、プレスリー一家が夜逃げ同然に移ってきた町である。ジャ
ズ,ロック、カントリー、ゴスペル、あらゆる種類の音楽のるつぼであった
この町で、エルヴィスの音楽的な素養が育まれた。

 メンフィスでトラック運転手をしていた18歳のエルヴィスが、「お母さ
んにプレゼントしたい」といって、3ドル98セント払ってプライベート・
レコードを録音した、「サン・レコード」にまず行った。1年後、このスタ
ジオで、エルヴィスの初めてのヒット「ザッツ・オール・ライト/ブルー・
ムーン・オヴ・ケンタッキー」が録音された。こういったエルヴィス「伝説」
の地の訪問も、このツアーの大きな目的であった。

 1956年4月21日、RCAレコード移籍後初めて録音した「ハートブ
レーク・ホテル」が全米ナンバーワンに輝いた。エルヴィス、21歳。5月
11日に、プレスリー一家は、メンフィスのオーデュボン・ドライブ1034番
地に初めての持ち家を購入した。このツアーでは、現在の持ち主の了解を得
て、その家の中まで見せてもらうことができた。

 翌1957年3月、エルヴィスは、メンフィス郊外に「グレースランド」
という名の大邸宅を購入することになる。15年後には、その邸宅の前の通り
は、「エルヴィス・プレスリー通り」と改名された。1977年8月16日、
エルヴィスは、そのグレースランド邸内で心臓麻痺のため亡くなる。

 ツアーのメンバーが6日間宿泊したのが、グレースランドの真向かいの、
その名も「ハートブレーク・ホテル」。宿泊している間、毎朝、ジョギング
し、そのあと、グレースランド内のエルヴィスのお墓の前(「メディテー
ション・ガーデン―瞑想の庭」)でしばし時間を過ごすのが日課だった。そ
こでは、ツアーのメンバーの何人かと必ず一緒になった。

 そのメンフィス・ツアーから2年経った。今年は25周年ということで、
各地から10万人を越えるファンが集まっているだろう。娘のプリシラ・プ
レスリーが出演するコンサートがあるとのことなので、なおのことすごい人
出のはず。

 今年のメンフィスに行かない私は、転勤で埼玉県から山形市に来ている笠
原夫妻を「ラジオ3」のスタジオに招いて、「シローと夢トーク」での追悼
特集を収録した。「シローと夢トーク」は、毎週水曜日夜7時からの30分
間、コミュニティFM「ラジオ3」で、私がDJを務めている「エルヴィス・
プレスリーの曲しかかけない、エルヴィス・プレスリーの曲の話しかしない」
という、世界でも珍しい「究極のオタク番組」である。1998年4月から、
途中9ヶ月の中断をはさんで、現在4年目続行中。笠原夫妻ともども、「やっ
ぱりエルヴィスはいいね、天才だね、惜しい人をなくしたね、何度聴いても
新しい魅力をみつけるね・・・・」と、止まるところなくエルヴィス談義は
続いた。

 それにしても、亡くなって25年経っても、エルヴィス人気は収まらない。
単なる人気歌手という存在だったら、こんなにも多くの人たちが、こんなに
も長い間、ファンを続けるものではない。私自身も、中学三年生からほぼ40
年間エルヴィス・ファンを続けている。自分の死の床では、エルヴィスの歌
を聴きながらこの世に別れを告げようと決めているし、葬式でのバックグラ
ウンド・ミュージックもエルヴィスのゴスペルを使ってもらう。

 「わが友エルヴィス」と書いたが、一度も生身では会ったことのない友人
である。しかし、この友を得たことで、私の人生は、確実にそれだけ豊かに
なったと思っている。天国のエルヴィスに、改めて感謝を捧げたい。

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> [編集後記] <

 盆休みに入った仙台市内では、車が大混雑。帰省客と買物客が合わさった
ためでしょうが、いつもなら5分とかからない道で30分近く。自分もその
渋滞を引き起こしている一台なのですが・・・。

 そんなとき、好きな曲がカーステレオから流れれば、結構和みます。

 が、テンポの速い曲をかけながらだと、事故率が高くなるという研究結果
もあるので、近頃はメロディアスな曲ばかりを選んでいます。

 それでは、次号の「浅野史郎メールマガジン」をお楽しみに。 (一馬)

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発行:浅野史郎・夢ネットワーク メールマガジン編集局 渡辺一馬


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