宮城県知事浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

浅野史郎メールマガジン バックナンバー

浅野史郎メールマガジン ━━━━━━━━━━━━━━━━━━2002/2/18
http://www.asanoshiro.org/                 第24号
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> <<目次>> <

 [週刊コラム・走りながら考えた]
  ○「車座集会の総括」(浅野史郎)

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  ○「まっすぐに、アサノらしく」(GIN総研Newsletterより)

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> [週刊コラム・走りながら考えた] <

 ○「車座集会の総括」(浅野史郎)

 昨年11月の知事選挙での車座集会。その様子はMD録音していて、なん
と選挙スタッフはそれを文字起こししてくれていた。概略メモでなく、逐語
的にすべての発言の再現であるので、ものすごい量である。作業量としても、
ものすごい規模である。まことにもって、ありがたく、スタッフの努力に頭
が下がる。

 せっかくやってくれた膨大な作業をそのままにはできない。県政に関する
部分については、政策調整監のところで別途分析をしてもらった。その結果
が私の手元に届いたので、改めて読み返す機会を持つことができた。

 読み返し、実際の対応状況と対比してみると、私の認識不足の点なども少
なからず出てきている。いくつか再現してみたい。

 車座集会の全体を通して、道路整備についての要望が多かったのだが、候
補者の私としては、なかなか個別の整備計画の内容までは把握していなかっ
た。だから、集会でははっきりしたお答ができなかったものも多い。「ご要
望の趣旨はわかりました」と答えた件でも、あとで確認したら、「優先順位
は低く、当面は整備の予定はない」というものも少なくなかった。

 川崎町での集会では、青根・峨々間に日本初の歩く道路を欲しいという要
望があった。「歩く道路には惹かれるものがあります。知事になったら検討
させていただきます」とお答えしたのだが、知事になったので改めて調べて
みた。

 「今後、道路利用者、地域の人々の意見を聞きながら対応していきたい」と
いうのが、担当部局の考えである。それはもっともで、作った道路に車を通
さないということにすれば、歩行が困難な人はこの素晴らしい景観の道を楽
しむことができないということになる。さりとて、車にビンビン通られたの
では、せっかくの景観をゆっくり楽しむ歩行者は困ってしまう。それぞれに
思いはある。土砂崩れなどの頻発区域だし、主要な通り抜け交通路ではない。
こんなことも勘案しながら、平成14年度の供用開始までに結論を出すこと
になる。私とすれば、現地で候補者として受けた要望の印象は、それなりに
強烈である。いろいろな方の意見を聞き、調整しながら、最後は決断しなけ
ればならない。

 事前に状況がわかっているものには、自信を持ってお答えすることができ
た。例えば、白石では「看護婦の資格が取れる短期大学を作って欲しい」と
いう要望があった。これに対しては、「看護婦を養成する施設の準備をして
います。市長さんのお計らいで、場所も提供していただきました」と答えた
との記録がある。担当課では、「平成14年度から、白石女子高等学校に高
等学校3年、専攻科2年の看護科を設置し、看護婦養成学校として国家試験
を取得できるようにする」との方向を示している。

 車座集会で初めて知ったこともあった。松島での車座集会で聞いた。世界
の松島で、海外のクレジットカードが使用できないとのこと。担当に聞いた
ら、大手ホテルを除いては、海外主要カードが使えないのが現状らしい。旅
館や土産物屋だが、手数料の問題などがあって、町の観光協会が働きかけて
もなかなか進まない。行政としての問題を越えている部分かもしれないが、
いずれにしても、私は、こういった現状すら知らなかったので、車座集会で
認識を新たにしたことになる。

 石巻では、学校教育法施行令第22条の3が改正されて、重複障害の子、
コミュニケーション障害の子が普通学校に入れなくなるとの訴えがあり、私
は「全然知りませんでした」と無知を明確にした。あとで担当に確認したら、
今回の改正で重複障害児等の就学については、これまでと変わらないという
ことであった。もしそうなら、車座集会で出された訴えは誤解に基づくもの
になる。この点は、きちんとお伝えしておかなければならない。

 といったようなことで、まだまだあるが、紙面も尽きた。言いたかったこ
とは、140回を越える今回の車座集会で、さまざまなご意見が出たこと、
そして、それらは結構真面目に処理されていること、これを伝えたかった。
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> [寄稿] <

 ○「まっすぐに、アサノらしく」(GIN総研Newsletterより)

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   昨年の知事選挙を取材したグローバル・インフォメーション・
  ネットワーク総合研究所(GIN総研)の機関誌よりの転載です。
        Global Information Network Newsletter 2001/12/20
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「まっすぐに、アサノらしく」
 浅野知事3期目支える舞台裏

 去る10月29日(月)、宮城県知事選挙を数週間後に控えた仙台で、「地域
から日本を変える!」と題し、宮城県知事浅野史郎・高知県知事橋本大二郎
・寺島実郎の三氏により、浅野氏の政治団体「夢ネットワーク」主催の鼎談
が開催された。まず、地域からの変革に手腕を振るう橋本氏と、地方分権改
革推進会議委員も務める寺島氏が30分づつ講演を行った後、浅野氏のコー
ディネートによる鼎談へと続いた。出演者・聴衆共にブルーのものを身につ
けての参加であった。

 何故ブルーなのか。御自身も好きで、ラッキーカラーでもあるということ
で当初よりポスター等で利用していた色。それが前回選挙戦の中、「青い海
のように広い心、青い空のように澄んだ心」というウグイス嬢の僥倖なるア
ナウンスをヒントに生まれた合言葉「青い海、青い空、青い旗」が起爆剤と
なり、選挙運動に本格的にエンジンが掛かることとなる。以来、ブルーは浅
野氏の志を象徴するテーマカラーとなったのだという。

 鼎談当日は、地元マスコミも多数取材に駆け付けた。各氏異なるバックグ
ラウンドながら、激動の時代を共有し、地方改革のバラダイムをどうするか
に立ち向かう者同士の、真にリベラルな雰囲気が印象的な論議に、500人余
の聴衆が耳を傾けていた。

 「まっすぐに、アサノらしく」とは、今回の選挙ポスターにも用いられた
浅野氏のスローガンである。政党・団体の推薦を受けず、選挙費用も低予
算、工夫に溢れた「県民一人ひとりが主役の選挙」が身上。鼎談前に立寄ら
せて頂いた選挙事務所で、選対副本部長の芳賀孝和氏に詳しくお話を伺っ
た。

 例えば、前回選挙から実施している百円カンパ。ブルーの小さな袋には、
住所氏名を明記する他、自由にメッセージを書き込めるようになっている。
そして、今回初の試みとしては、手づくりポスター。自由に絵や字を書くス
ペースがあり、県民の方々に呼び掛け、手づくりしてもらうものである。選
対本部全員がアイディアを絞り、県民主役の選挙を常に実践してきた。「ま
るで学級委員を選ぶような感じ」だと芳賀氏。民主主義の原点に立ち誇るべ
き郷土を創出しようという気概の言葉であった。

 11月18日(日)の投票日の結果は、得票数53万2606票、得票率83%、次点
の8万8千を大きく引き離す圧勝で浅野氏は再選を果たした。御夫婦二人三脚
で走り抜けた選挙戦を自ら「悔いることも恥じることも全くない、心底気持
ちのいい選挙であった(浅野史郎WEBサイト夢らいん『宮城県知事選挙を終
えて』http://www.asanoshiro.orgより)と語っている。浅野知事の3期目
に、益々の御活躍を期待したい。

 今回は、芳賀氏をはじめ様々な方々との巡り会いによって、浅野氏を支え
る方々の強い団結力と進取の気風に接することができた。選対本部で活躍さ
れてきた菊池昭典氏著による「アサノ知事の冒険」(岩波書店同時代ライブ
ラリー)は前回選挙での浅野陣営舞台裏記録として興味深い。同じく、佐藤
豊氏による近著「『革命』にかける7人の男たち」(本の森)も御紹介した
い。浅野知事はじめ、主に東北を舞台に活躍する人物7人と著者との真撃な
対談集である。
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> [編集後記] <

 ある集まりで、初めてこのメルマガの読者の方から「編集の渡辺一馬さん
ですよね」とお声をかけていただきました。ちょっとびっくりしましたが、
結構広まっているんだなと感じました。

 なぜこのメルマガを取っているのかとお聞きしたら、「生の浅野知事の文
章を読みたくて」とその動機を話していただきました。やはり、間接だけで
は物足りなく、直接的なコミュニケーションが求められるのでしょうか。

 それでは、次号の「浅野史郎メールマガジン」をお楽しみに。 (一馬)

                        皆さんのご意見、ご感想をお待ちしております。
                            メールアドレス mmz@asanoshiro.org

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発行:浅野史郎・夢ネットワーク メールマガジン編集局 渡辺一馬


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