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ジョギング日記 11月第5&6週分           

2014.11.30(日)

羽生結弦の挑戦

 11月最後の日。まだ11月だ師走じゃないと、天気が主張したいのだろうか。朝の最低気温は12℃、風もなく寒さを感じない。ラジオ体操で一緒の藤崎さん(82歳)から、「今日は暖かいね」と声をかけられる。ひょうたん原っぱの芝生から水蒸気が立ち上るのが見える。こんな現象の目撃は初めてである。ラジオ体操を終えての帰り道、昇ってきた太陽が正面にギラギラ輝いている。冬場の散歩には、それなりの魅力がある。

 昨日のことであるが、フィギュアスケートのNHK杯に羽生結弦選手が出場。熱烈な羽生ファンである義母をはじめ、我が家のメンバーは彼の出場を危ぶんでいた。結果は、総合で4位。ぎりぎり、12月のGPファイナルの出場枠に残ることができたが、本人としては不本意な演技だった。試合後のインタビューでは怪我による練習不足には言及せず、「これが今の自分の実力です」と潔いコメントである。羽生選手の実力は誰しも認めるが、我々家族の間では、彼のインタビュー対応の評価が高い。19歳の選手の発言とは思えないほどしっかりしている。そのことも含めて、羽生選手は一流である。GPファイナルまでに立て直して優勝したら、間違いなくレジェンド(伝説)として100年後まで語り継がれるだろう。


2014.11.28(金)

平塚キャンパスでの授業

 神奈川大学平塚キャンパスでの3回目の特別講義。今回は、障害福祉について。前2回よりは興味を持って聴いてくれた気がする。相手は国際経営学部の一年生13名。障害福祉については経験も考えたこともないかもしれない。だからこそ、未知なる話題に興味を示したのかもしれない。2時限連続の中身3時間は、結構大変だが、私とすれば全力を尽くしての講義である。彼らが何かを学んで、将来に活かしてくれたらうれしい。そんな思いで授業を続けている。次回が最終回である。

 授業を終えた帰り道、藤沢駅で降りて、南口の「ハイサイうる虎」のお店に寄る。この店で、「ぷれジョブ藤沢」の俊樹君が週に1時間お仕事をしている。6ヶ月の期限が終わるので、その前に現場を見ておきたいということと、俊樹君の次も受け入れてもらうよう頼むのが趣旨である。幸い、受け入れてくださることになった。ありがたい。


2014.11.27(木)

胃カメラ検査

 朝、7時過ぎに家を出て、光子とともに築地のがんセンターへ。こんなに早く行くこのは初めてである。8時には、採血を待つ人が大勢いるのに驚く。30分待って採血を済ませ、内視鏡検査センターへ移動する。胃カメラ検査が始まったのは9時30分頃。毎回のことだが、鎮静剤の注射をされると数秒で意識がなくなる。ベッドの上で目覚めた瞬間は、「ここはどこ?、私は誰?」状態である。救出に来た光子によると、1時間半ぐっすり寝ていたとのこと。その間の記憶はまったくない。つまり、胃カメラ検査は、苦痛なし、煩わしさなしである。朝食抜きなので、空腹はある。鎮静剤の影響のせいか少しふらつく。それぐらいのもの。

 その後の田野崎先生の診察では、胃カメラ検査の結果が出ている。映像を見ながら、「どこも異常なしですね」と言われた。確かに、鮮明に映しだされた胃の内部はきれいなものである。他の検査結果も異常なし。まずは、良かった。

 12月2日公示(国政選挙では公示、自治体選挙では告示という)まで日がない。各政党の公約はなんとか間に合ったが、残り4日間で野党間での候補者調整はむずかしい。時間切れで乱立選挙に突入だろう。「不意打ち解散」の狙いが見事にあたった。そんな中で、わが宮城2区から拉致被害者家族の増元照明さんが立候補する。政党は次世代の党である。国会議員になれば、拉致問題解決を前進させる力になると思ってのことだろうが、そうはいかない。全方位で活動している拉致被害者家族の会はとまどいを覚えるだろう。家族会は、増本氏の選挙運動には関わらないとしているが、それも当然である。宮城2区の選挙区情勢としても、野党絞り込みが進みつつあるところへ、次世代の党が入り込むのだから、与党候補者を助けることになる。悩ましいなあ。


2014.11.26(水)

寒さの中の大学

 朝からの雨、北風も吹く。そんな中を完全武装にマフラー、オーバーコートもまとい、神奈川大学へと歩いていく。去年の今頃、コートなしで大学から帰ったために風邪を引いた。そんな失敗を繰り返せない。完全武装でいけば、寒さは感じない。

 3時限の「障害福祉論」のゼミでは、グループごとに取材する方に連絡して、アポイントを取る作業をする。1グループを除いて、アポイントが取れる。取材に行くメンバーも決まって、いよいよ取材に入る。まだまだ議論が拡散している様子である。次回以降、なんとか方向性を確定する作業を促すことにしたい。なにしろ、彼らにとっては、初めてのグループワークである。とまどいがあるのは当然である。そこをどう乗り切るかだな。

 4時限の「地方自治論U」は、「自治体の財政と予算管理」がテーマ。パワポに記載した事例を指名した学生に一節ずつ読ませて、書いてあることが理解できたかどうかを尋ねる。読んだ学生は、次の学生にマイクを渡す。こうやって、次々に「書いてあることを理解できたか」の問いかけを繰り返す。授業中、学生はただ聴くだけでなく、たまには言語を発したほうがいい。

 このテーマでの授業では、地方交付税の説明を丁寧に、わかりやすいようにすることにしている。今日の授業でも、時間をたっぷりかけたために、予算管理まで行けなかった。これだけ説明しても、「地方交付税はむずかしい。理解できなかった」という学生の反応があるのは、毎回のこと。今日の授業でも同じ。

 明日は、がんセンターで胃カメラ検査。20時以降は固形物を摂れない。明日は、7時過ぎには家を出る。風呂に入って早く寝るとしよう。


2014.11.25(火)

障がい者ライブパフォーマンス推進委員会

 朝の最低気温が11℃、日中の最高気温が12℃という雨の一日。その寒い夕方、完全武装(防寒の服装のこと)で横浜駅近くの県民活動サポートセンターに出向く。

 「障がい者ライブパフォーマンス推進委員会」の会長として委員会に出席。11名中7名の委員が出席。議題は11月5日開催の「横浜みらいミュージックコラボ2014」の収支決算報告である。数万円ではあるが、収支は黒字となった。拍手のうちに、決算報告は承認された。また、黒字分は、瑞宝太鼓とサルサガムの出演料に上乗せすることも承認された。

 大幅赤字を覚悟して始めたコンサートが、いささかでも黒字を計上できたのだから、ほっとした。委員の皆様も喜んでくれた。委員会後の、居酒屋での反省会では、今回の結果をみんなで喜び合った。コンサート活動は、今回で終わりではない。第2回目の成功を誓い合った。

 そこでお開きになるところが、若者二人が参入してきた。かしわさんのサルサガムと知り合いになったstreet介護ファイターの代表笹本智哉さんと川田有季さんが参入。この人達の活動が実に面白そう。我々と一緒にやっていけそうである。ということで話が弾んで時間が過ぎた。こういう出会いもある。そして、そこから何かが生まれる。


2014.11.23(日)

勤労感謝?の日

 勤労感謝の日。日曜日と重なるので、明日の月曜日が振替休日となる。これで3連休となる。勤労に感謝しつつ、サラリーマンは3日連続で勤労しないお休みとなる。なんか変だ。

 もともとは、「新嘗祭」であり、「瑞穂の国」の祭祀を司る最高責任者である天皇が国民を代表して、農作物の恵みに感謝する式典が行われた。両親は、私の名前を「瑞穂」と付けようとしたが、漢字制限で役場にはねられたらしい。だから、「瑞穂の国」には特別の思いがある。農作物の恵みに感謝する心は、21世紀の日本でも大切なことである。

 アメリカのThanksgiving Day(11月の最終木曜日)の由来は感動的である。メイフラワー号で新天地に着いたピリグリム・ファザーズたちが、最初の冬を越せない状況に陥ったときに、原住民インディアンに救ってもらった。翌年の秋に、生き延びた彼らは、多くの収穫物(神の恵み)を得て、インディアンを招いての御礼の宴会を催した。これがThanksgiving Dayの由来である。

 「勤労感謝」という日本語がおかしい。勤労を誰が誰に感謝するのか。そんなわけのわからない記念日ではなく、「収穫感謝祭」でいいではないか。今夜の我が家は、里の幸に感謝しながら、野菜たっぷりの豚汁をいただいた。


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