浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 3月第4週分          

2014.3.22(土)

体調もどる

 体調が戻ったので、仕事に取りかかる。講演の準備であるが、やっているうちに面白くなってきた。初めてやるテーマなのだが、なんとかできそうな気がしてきた。仕事をしていると調子がいい。調子がいいから仕事をしているだけのことだろうが。

 春の甲子園が開幕。21世紀枠で出場の都立小山台高校を応援していたのだが、一日に90分しか練習ができない野球部では限界がある。強豪の大阪履正社に11対0で負けた。でも、よくやったと声をかけたい。

 プロ野球の開幕も近い。野球が始まると、本格的な春の訪れを実感する。楽天イーグルスのファンとしては、楽天の活躍を祈っての応援が始まる。


2014.3.21(祝)

3日寝史郎

 春分の日。暦どおりの暖かい春の気配が世にあふれている。風は強いが、春の風で寒くはないらしい。「らしい」としか書けないのは、一日中、家の中でじっとしているから。風邪が治らない。

 このぐらいの風邪では、普通の人なら、普通に生活して何の問題もない。田野崎隆二医師から、「浅野さんはのりしろが小さいから」と注意されている。元気そうでも、まだ「病後」の状態である。単なる風邪が骨髄移植後のGVHDの引き金になることがある。だから、風邪ぐらいと軽く見ないで、慎重に、気をつけて生活しなければならない。

 幸いにして、このところ、日程が入っていない。今日も、おとなしく寝ていられる。仕事が忙しく、しかも体調がよくない時には、自分で自分に「寝るのも仕事のうち」と言い聞かせて、寝る時間を確保したものである。今は、暇がたっぷりある生活だが、やはり「寝るのも仕事のうち」と思いなし、今日も一日寝ていた寝史郎。  という次第なので、今日はこんなことしか書けない。


2014.3.20(木)

ATL患者仲間は皆順調

 数日前からの風邪症状が治まらない。喉の痛みはなくなったが、咳、鼻水、痰が治らない。体温は37℃を超えることはなく、身体は楽だが、不快感はある。そういう中でのがんセンターの受診である。炎症反応を示すCRPの値が1.69(正常値上限0.1、前回0.03)というのは予想どおり。その他は、腎臓のクレアチニンの値が1.22(正常値上限1.1)と高値安定なのを除いては、すべて順調。風邪がGVHDの引き金になり、肺炎などにならないよう気をつけるように田野崎先生から注意を受ける。

 待合で、富士市の山本けいこさん、仙台市の小池さん夫妻と会う。小池さんは、最新のATL患者仲間である。退院したばかりなので、今のところ、毎週の受診である。毎回、仙台から通うのだから、大変なことである。「ここまで辿り着きましたね」と今回も声をかけた。山本さんは、富士市からの高速バスが渋滞で4時間もかかったとのこと。お二人は私より早く受診を終えた。どちらも、「異常なしです」。「よかったですね。またお会いしましょう」と声をかける。ATL患者仲間は6人。私を含めて皆さん順調な経過である。それがとてもうれしい。


2014.3.18(火)

北朝鮮の人道への罪

 横浜は春一番が吹き荒れ、気温も19℃まで上がった。高知では桜の開花宣言。本格的な春の到来である。ああそれなのに、喉の痛みに加えて洟水まで出る身体では、今日も散歩には出られない。春は逃げないのだから、あせらずおとなしくしていよう。

 昨日の日記で、横田めぐみさんの両親・滋さん、早紀江さんがめぐみさんの娘さんと面会したことを書いた。孫とは会っても、娘の消息はわからない。これは非人道的なことだと北朝鮮に怒りをぶつけた。

 今朝の朝日新聞の一面トップは、北朝鮮による拷問や思想統制などの「人道に対する罪」について、朝日新聞と韓国・東亜日報による脱北者60人への共同調査の記事である。北朝鮮で受けた人権侵害について、脱北者からの証言が紹介されている。北朝鮮による悪逆非道の数々。国際社会はこういった人道の罪を許してはならない。主権国家の国民を拉致して返さないことは、人道的な罪として最も重いものである。国際世論の高まりの中で、拉致問題に対しても北朝鮮への厳しい対応が期待される。それによって、拉致被害者全員の帰還が果たされるよう願わずにはいられない。


2014.3.17(月)

めぐみさんにも会いたい

 一気に気温が上がり、春めいてきた。それなのに、昨日からの喉の痛みで、今朝の散歩は自粛とあいなった。喉の痛みはほぼ治ったので、自粛は今日限り。熱もないし、咳も出ないので風邪というわけではない。空気乾燥が原因らしい。これも春らしい現象である。

 午前中と午後に、それぞれ来客。前者は9月の川崎市での講演の依頼。白血病患者の経験を30分でというのは、厳しい注文である。30分では何も話せないという意味だが、これも試練と受け止め、やってみることにした。この前の30分講演の失敗で懲りているので、今度はリベンジである。

 午後の来客は、首長選挙への出馬を考えている人。選挙は、一つ一つ状況が違う。正しい戦い方とか、選挙必勝法などはとても言えない。そこをわかっていただいた上で、私の限られた経験に基づいた話を聞いてもらった。ついつい夢中になって話してしまう私。

 横田滋さん、早紀江さん夫妻が、モンゴルでめぐみさんの娘のキム・ウンギョンさんと初めて面会した。帰国しての会見では、「夢のようなことが実現した」と喜びを見せていた。あえて、めぐみさんの消息を訊ねることはしなかったとのことだが、「めぐみは元気でいる」と信じているからだろう。それにしても、拉致とはなんと非人道的な行為であるのかとの思いを新たにする。そうではあるが、ここは怒りをこらえて、何としても拉致被害者の生還を北朝鮮に働きかけていくことである。そのためには、北朝鮮への便宜を図ることもあるかもしれない。横田さん夫妻の年齢を考えると、残された時間はあまりない。無理を承知ではあるが、北朝鮮の行動を促すために、超法規的措置を日本側が執ることも考えなければならない。


2014.3.16(日)

変なこと、おかしな事件

 おかしな事件が起きている。柏市の「連続通り魔事件」。「 」で書いたのは、事件は通り魔とはかけ離れた様相だから。武井聖寿容疑者が犯したのは強盗殺人であって、通り魔とは違う。しかも、必ずしもカネ欲しさだけではない。チャット仲間からも締め出され、目立ちたくて「見せびらかし」が動機のようである。連行時に「ヤフーチャット万歳!」と大声で叫んだのも、見せびらかしの一種だろう。我々には、理解できない事件である。

 佐村河内守氏の作曲家に「なりすまし」はわかりにくいものではないし、今のところ犯罪ですらない。それでも変なのは、専門家も作品を絶賛したこと。これがわかりにくい。ある意味、わかりやすいのだが。

 小保方晴子さんのSTAP細胞「捏造」疑惑は、我々に専門的な知識がないために、わかりにくい部分もあるが、これも犯罪ではない。マスコミの天国から地獄に落とすような報道ぶりはいつものことだが、相当におかしい。

 東京都内の図書館や書店で「アンネの日記」などユダヤ人迫害関連本が相次いで破られた事件では、小平市の無職男が器物損壊容疑で逮捕されたが、これも「何故?」という疑問がつきまとう。嫌がらせだろうが、誰に対するどんな言いがかりなのか。「アンネ自身が書いた日記でないのが許せなかった」という「動機」は理解不可能である。なぜ「無職男」のままで、氏名が公表されないのだろう。これもちょっとした不可解なこと。

 政治の世界では、不可解なことが多いが、最近のものは、「河野談話」見直し問題。安倍首相は、14日の参議院予算委員会で「河野談話は安倍内閣で見直すことは考えていない」と答弁した。しかし、一方で河野談話の検証はするらしい。検証の結果、談話の根拠となっている事実が否定されるようなことになっても、談話の見直しはしないと決めているのか。だったら、何のために検証するのだろう。「見直しせず」発言が、韓国、そしてアメリカとの関係をこれ以上悪くしないための、その場しのぎでなければいいのだが。


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