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ジョギング日記  8月第1&2週分           

2013.8.10(土)

ぷれジョブ全国セミナー

 暑い暑い中、静岡市へ。全国ぷれジョブ連絡協議会主催の全国セミナー「いのちの根をはる活動を広げよう」に参加する。100人程度のこじんまりとしたセミナーだが、一人一人が熱心な参加者である。私も「ぷれジョブ藤沢」代表として、10分間(時間厳守!)だけ活動報告をさせてもらった。

 岡山県倉敷市で特別支援学校の教師をする西幸代さんが、8年前にたった一人で始めた運動が、全国に広がっている。本家岡山での活動をしのぐ勢いなのが、新潟県と長野県。藤沢市を含む神奈川県は、まだまだひよこである。どこのぷれジョブも始まって数年だから、ひよこであり、駆け出しである。だからこそ、パイオニアとしての自負と心の高ぶりがある。

 今回、各地での活動状況を聞かせてもらって感じたことは、手作りで自由に活動を進めているということである。共通しているのは、ぷれジョブの意義と魅力にすぐに気がついていること。ぷれジョブはめんどうなことが何もない、自由に自分たちが作り上げて行く活動だということだろう。

 ぷれジョブ連絡協議会などと立派な名前がついているが、中身は西幸代さんを中心にした個人商店のようなもの。活動と志を同じくするものが、予算も規約も気にせずに集まっているだけのものである。「各地での活動が大事」という西さんの言葉そのままに、各地が独自にやっている。わがぷれジョブ藤沢もそのとおり。初めて、全国の仲間たちとお話ができて、とても有意義な会だった。暑さなんて、どこかに吹っ飛んでいった。

  今日は、スポーツ部門で、目が離せないゲームが3つもあった。全国高校野球は、仙台育英が、なんと11対10で浦和学院にさよなら勝ち。これは○。プロ野球楽天対ソフトバンク戦は、3対8で完敗。これは×。モスクワ国際陸上の女子マラソンは、日本人勢は福士加代子が3位,木崎良子が4位は立派。応援していた野口みづきは、途中リタイア。残念というより、野口が可哀想。悲喜交々のスポーツ総括。


2013.8.9(金)

「おはよう一直線」4000回パーティー

 今朝のラジオ体操で耳にはさんだおばさん方の会話。「あら、しばらくお休みだったわね」、「悪い夏風邪引いちゃって、熱は38℃、咳は止まらない、えらい目にあっちゃったわよ」。そうなんです。夏風邪が流行っている。我が家でも、光子が悪い風邪に罹った。熱は下がったが、咳はまだ出る。夏風邪も引かない老人(私のこと)は、今朝も元気にラジオ体操第一、第二で身体を動かす。朝から暑い日だが、体操で汗を流すと気分爽快となる。

 昼は、「自治日報」の原稿を完成。定期的に執筆する約束でもないのに、編集の高橋さん(本人が姓だけでメール送ってくるので、名は知らない)から、当然のように原稿依頼があり、それに当然のように応える私がいる。今回は「地方議会の定数削減」のテーマで1,600字。内容はともかく、宿題を終えてほっとする。

 夜は、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう一直線」放送4000回パーティーに出席。4000回到達はわがことのようにうれしい。祝う会というよりは、共に喜ぶ会という思いで出席した。そのパーティーが楽しい。「四人会」で、いずれも番組出演の常連の寺島実郎、残間里江子がお祝いに駆けつけている。残間さんの紹介で、歌手でみやぎ絆大使のクミコさんと話ができた。CDまで頂戴してしまう。田淵幸一さんとは「楽天すごいですね」の話。その他、ラジオで声は聴いていても、お互い初対面のお医者樣方。いろんな人に会えて、楽しい時間であった。

 帰宅したら、楽天対ソフトバンクの試合が丁度終わったところ。5対0で楽天の勝ち。田中将大投手は、開幕16連勝の日本記録。前シーズンから通算20連勝で鉄腕稲尾和久と並ぶ。快挙、快挙。こちらも、うれしい話題である。


2013.8.8(木)

劇団四季のミュージカル鑑賞

 朝、TBSラジオ「おはよう一直線」第4003回に電話出演。生島ヒロシさんと6時過ぎから5分間、ニュースについてやりとりする。今日のテーマは、社会保障改革国民会議と博士課程修了者の就職難について。前者は得意の分野なのに、どうもうまく話をまとめられない。後者はあまり詳しくないトピックなので、解説がむずかしい。消化不良の感じで終わってしまう。

 午後から、汐留の四季シアター「海」で「ウイキッド」を妻と観劇。劇団四季からは、折りにふれて、ご招待がある。ありがたいことである。二人とも、5年以上前に一度見ているが、その記憶があまり残っていない。舞台装置が素晴らしい。その装置が空中を舞ったり、精巧に動いたりに感心した。もちろん中身もすごい。毎回、日本のミュージカルも進歩したものだと感銘を受ける。今日も、いいものを見せてもらった。


2013.8.7(水)

大腸検査

 猛暑が戻ってきた一日。朝から築地のがんセンターで診察と検査である。4ヶ月前、排便に血が混じっているのを発見し、すぐに田野崎隆二先生にその旨報告したことから、本日の大腸検査に至った。

 大腸検査は4、5回目だが、検査そのものよりも、事前の下剤液摂取が難儀である。2?の溶液を2時間かけて飲む。以前は、かなり飲みにくい代物だったが、今日の溶液はレモン味であり、旨いとはいかないが、飲みやすい。半分摂取した1時間経過ごろから、便意を催す。便意といっても、中身は液体である。これを5、6回繰り返すと、腸管洗浄は完了、出てくるものは混じりけのない水様になる。

 担当の医師には、「鎮静剤を使ってください」とお願いした。始まって数秒で意識がなくなり、「みんな夢の中」で終了する。当然ながら、痛くも苦しくもない。看護師さんに起こされ、車椅子でリカヴァリー室に運ばれる。ここで1時間近く「昼寝」をさせてもらう。昼寝から覚めて、20時間ぶりの食事を摂っても、まだ足元がふらつく気がする。光子からは、「今日はタクシーで帰りなさい」と厳命され、そのとおり無事に帰宅。結果は、すぐにわかったが、「異常なし」。腹に一物もないことが証明された。今日は、これだけ。


2013.8.6(火)

社会保障国民会議の報告書

 朝、散歩に出るべく着替えを終えたところに、激しい雨が降ってきた。しばらくすると雨は上がり、またしばらくすると降り出す。日中は晴れて、時々青空も覗ける。傘は雨傘になったり、日傘になったり、まっこと定まらない天気である。全国各地で、大雨が降り続き、被害も出ている。地球全体が気候異変に見舞われている。エルニーニョ現象なのか、ラニーニャ現象なのか。散歩を中止にしただけの被害だが、地球環境の悪化はここにまで影響を及ぼしているのだろうか。

 政府の社会保障国民会議は、消費増税に伴う社会保障改革の報告書をまとめたというので、報告書のポイントを読んでみた。「税・社会保障一体改革」に三党合意で取り組み、国民会議という仰々しいしつらえでまとめた成果としては、なんとももの足りない。医療部門の負担増として、70?74歳の医療費窓口負担を1割から2割に引き上げるのは、これまで特例で緩和していたものを法律どおりの負担にするだけのこと。保険料負担を低所得者は軽減し、高所得者は引き上げる。大病院の受診で紹介状なしの患者の定額負担制度を設ける。これは、そういった制度導入を「検討する」でとどまっている。介護部門、年金部門の「改革」も、小手先程度である。

 この報告書をもとに、政府は改革を進める手順を「プログラム法案」にまとめて、今秋の臨時国会に提出する方針とのことだが、法案をまとめる過程では、さらに「改革」ないようが値切られるだろう。こういう場合に使う言葉ではないが、「山より大きなイノシシは出ない」、つまり、報告書の内容を超える改革案は出ないということ。

  68回目の原爆忌、広島市の平和記念公園で平和記念式典が開かれた。天候不順の中、雨に見舞われなくてよかった。松井一実広島市長は平和宣言の中で、「原爆は非人道兵器の極みで絶対悪である」と強調した。世界にはなお、17,000発以上の核弾頭が存在する中で、核兵器廃絶への道筋は見通せない。それでも、唯一の被爆国である日本は、世界に向かって訴え続けなければならない。被爆68年目に、改めてそのことを思う。  


2013.8.5(月)

放送4,000回おめでとう

 TBSラジオ5時からの「おはよう定食」(関東エリア限定)、5時半からの「おはよう一直線」(全国ネット)、今朝は4,000回を迎えた。1998年の第1回から聴き続けており、当初は、番組づくりにアドバイスもした。スタジオに出向いての出演も何度もあったし、最近は、木曜日に電話出演をしている。その番組が4,000回を迎えたのだから、自分のことのようにうれしい。生島ヒロシさんがうれしいのは、当然のこと。各地からたくさんのお祝いメールを紹介していた。日本マクドナルドの原田泳幸社長からは4,000本のバラの花がスタジオに届いたとのこと。まずは、めでたい、めでたい。

 午前中は、「新言語学序説」9月号(第116回)の原稿書き。昨日少しだけ書いた「私の選ぶ15冊の本」を何とか完成した。今回書いたのは7冊分。司馬遼太郎「坂の上の雲」、吉村昭「戦艦武蔵」、桐野夏生「柔らかな頬」、浅田次郎「壬生義士伝」、横山秀夫「クライマーズ・ハイ」、宮本輝「流転の海」、百田尚樹「永遠のゼロ」。15冊目は、同列で11人の作家の作品をあげた。これはこれで、面白い作業だった。

 集団的自衛権の行使に前向きな自民党の石破茂幹事長に、援軍が現れそうである。安倍首相は、新しい内閣法制局長官に小松一郎駐仏大使を起用する方針である。小松氏は、集団的自衛権に関する解釈見直しを提言した有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」(座長=柳井俊二・元駐米大使)に、裏方として関わった。小松氏が集団的自衛権を認める方向で憲法解釈を変更する可能性が高い。だからこそ、内閣法制局勤務の経験がない外務官僚の起用という異例な人事をしたのだろう。

 憲法解釈をなぜ変えるのか。なぜこの時期なのか。対外的な影響がどう出てくるのか。そういったことを含めて、国民が理解、納得できるような説明がぜひとも求められる。


2013.8.4(日)

家族そろって楽天応援

 日曜日には日曜日の匂い。いつもと同じように日曜日の風が吹き渡る。ラジオ体操は、夏休み巡回みんなの体操で、高知県津野町立葉山小学校グランドからの中継。子ども達に負けないように、おじいさん(私のこと)もしっかりラジオ体操第一、第二で身体を動かす。いつもどおりの、爽やかな日曜日である。

 日曜日だから仕事はお休みよとは思いながら、「新言語学序説」9月号の原稿を半分書く。前号の「私の選んだ10冊の本」の続き。10冊では収まらないので、「15冊の本」とする。13冊目まで書いたところで休止して、13時からの楽天対日本ハム戦のスカパーでのテレビ中継を観戦。

 このところ、家族三人でテレビに向かって本気で応援しながらの観戦である。毎回、「今日は負けるだろうな」と言いながら、観戦を始める。試合開始早々、日本ハムに1点先制されても負ける気がしないのが、最近の楽天の闘いぶりである。その後2、3、4回で1点,1点、1点と取って逆転、5回には一挙7点で試合を決めた。終わってみれば14対5で快勝。1試合11本の2塁打のプロ野球タイ記録のおまけつき。義母は、それまでそこそこ好投の戸村健次投手をなんで4回で変えるんだ、勝ち投手の権利が飛んでしまったじゃないかと、星野監督の非情采配への怒りが収まらない。収まらないながらも7連勝、2位と7ゲーム差を保ったことには大満足。創設9年目にして、パリーグ初制覇の夢が現実性を増してきた。


2013.8.3(土)

真夏の夜の夢

 暑さもほどほどの朝。いつもどおりの散歩、いつもどおりのラジオ体操。時間がいつもどおりに流れていく。岸根公園では、朝も早くから蝉が精一杯の鳴き方を披露している。彼らにとっては、地上での短い人生を精一杯楽しんでいる。その蝉の声を聴きながら、残り少なくなった人生を精一杯楽しもうとしている65歳(私のこと)。

 昨日書き始めた「アサノネクスト」の原稿を今日完成した。2日がかりで書くほどの内容ではない。「参議院改革」について、定数を31名にして、一人の議員に10人の官費政策スタッフをつける。これで参議院の役割は劇的に変わる。「ねじれ」も「衆議院のカーボンコピー」にもならない存在である。そんなことを書いた。真夏の夜の夢として、こんなことも提案してみたかった。


2013.8.2(金)

委員会は大詰め

 夕方、第43回「造血幹細胞移植委員会」に出席。今日は、基本方針(案)の骨子についての審議が中心である。泉新室長以下3人の方から事前説明を受けていたので、本番の委員会では発言しないのが礼儀なのだろうが、そうはいかない。いつものように、思いつき発言もあったが、大事な発言もしたつもりである。7月2日に就任したばかりの泉潤一臓器移植対策室長は、前任の間隆一郎氏同様に、的確に議事をこなしている。さすが、厚生労働省の事務官キャリアだと感心しつつも、後輩の役人をいささか困らせるような事態を作り出したかもしれない。こんなふうに鍛えられながら、いい役人になっていくんだからねと、おためごかしの私。

 委員会が終わったのが、18時15分。「1時間だけ」と時間を区切って、鎌田麗子委員(患者代表)、野村由美子委員(中日新聞記者)を誘って、虎ノ門「升本」で反省会。金曜日の夜、サラリーマンで一杯の中で、ホンネの議論とよもやま話。こういうのがあると、委員会も楽しい。

 帰宅して、楽天対日本ハムの試合の後半をテレビ観戦。4対1で楽天の勝利。田中 将大投手は開幕から15連勝。プロ野球タイ記録。「開幕から」ではないが、稲尾和久の20連勝が日本記録。マー君は、前シーズンからの通算では19連勝。日本記録は目の前だ。それよりもなによりも、今日で2位西武に6ゲーム差をつけてパリーグの首位であることが夢のようでうれしい。


2013.8.1(木)

とんでも発言/がっちり発言

 6時過ぎから5分余、TBSラジオ「おはよう一直線」に電話出演。フランスでのバカンスから戻った生島ヒロシさんは、「時差ぼけが治らない」と言いつつ、3988回目の番組をきっちりこなしている。今日のニュースの話題は、麻生太郎副総理の改憲発言と震災復興予算35%未消化問題。毎度のことだが、5分間でこれをこなすのは、なかなかむずかしい。

 麻生副総理の改憲発言は、国際的にも厳しい批判を招くだろう。「気づいたら、ワイマール憲法がナチス憲法に変わっていた。あの手口に学んだらどうか」という発言は、「そういう例があるから、気をつけないといけない」という意味で、反面教師として学べという趣旨だろうと思ったのだが、そうではない。「憲法の話は狂騒の中でやってほしくない」とも言っている。そうだろうか。憲法改正の議論をするなら、国民全部を巻き込み、十分時間をかけて、甲論乙駁、喧々諤々でやるべきである。それこそが民主主義である。麻生発言は、粛々と民主主義を破壊したナチスのやり方を学べというのだから、とんでもなく穏当を欠くものである。

 午後から、「地方から考えるー社会保障フォーラム」での講師で神田へ。社会保険研究所が主催するフォーラムで、今回が第一回。今日から3日間にわたって、この標題に沿った講演と、仲間内での討議の日程がみっちり組まれている。参加は、ほぼ全員が地方議会の議員の54人。私は「地方議会の役割」という講義を1時間やらせてもらった。現役の議員を前にして、「議会も議員も、もっとしっかりやらなきゃダメだよ」という趣旨のことを、これでもかというほど論じさせてもらった。その意味では、がっちり発言である。熱心な聴衆なので話しがいがある。その意味では、楽しい時間であった。


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