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ジョギング日記            

2009.5.29(金)

 TBSテレビ「朝ズバ」に出演。厚生労働省の分割問題について、自民党内からの反発などから、これは断念ということになった。「私ははじめからこだわっていませんでした」という麻生総理の記者への発言があった。こだわっていないのなら、最初から、「検討せよ」といった指示はすべきでない。この件についてテレビの取材に対応してきた私としては、はぐらかされた思いがぬぐえない。

 番組出演は、今回をもって、しばらく休ませてもらうことにして、この点、スタッフにもご理解していただいた。

 午後から、高知市で日本生命の講演。これで、講演もしばらく休むことになる。その意味で、私にとっては、感慨深い講演だった。


2009.5.28(木)

 午後から、京都の立命館大学衣笠キャンパスで講義。本来は、現職知事が入れ替わりで講義をする講座なのだが、前職の私が講義していいのだろうか。地方自治について話すつもりだったが、事前に学生から寄せられていた質問に答える形から講義を始めた。それで、持ち時間の半分以上を使ってしまった。学生は総じて、かなり熱心な聴講態度だったが、私の癖で、机に突っ伏して、前のほうの席で寝ている学生のところには、トントンと注意しに行ってしまった。  


2009.5.27(水)

 慶応大学SFCで「未来構想ワークショップ」の授業。一年生を中心に、9つのテーマごとにグループワークをする授業であるが、だんだん形になってきているようである。取材を始めているグループもあるし、アポイントメント取るのに四苦八苦しているところもある。来週は、中間報告。どういった報告が聞けるか、楽しみである。

 国会では、麻生総理大臣と鳩山由紀夫民主党代表との党首討論をやっていた。残念ながら、ニュースでのダイジェスト版しか見られなかったが、どちらも、そこそこがんばっていた。抽象論からなかなか踏み込めないのは、この種の討論では、ひとつの限界である。

 一方、北朝鮮は、北朝鮮非難決議を宣戦布告とみなすという声明を出すなど、とんでもないことを言っている。将軍様の健康状態もあり、国家として正常な判断、行動が出来ない状況ではないか。世界の孤児になることを辞さずというのは、心意気ではなく、破れかぶれのようにも見える。


2009.5.26(火)

 慶応大学SFCで授業。「政策協働論」は、官僚制とマネジメントについて。昭和45年に私が厚生省に入省した経緯や、その後の役所での仕事について、思い出話のようなことも含めての講義だった。福祉研究会では、横浜市栄区桂台の「朋」を運営する「訪問の家」理事長の日浦美智江さんがゲスト。パワーポイントの写真を紹介しつつ、淡々とした話ぶりだが、説得力がある。何度聴いてもということだが、感激の涙が止まらない。聴いている学生も同様である。生きる力の弱い重症心身障害者がダブル成人式の40歳をお祝いする。近所の小学校、中学校の生徒に溶け込んでいる。不良がかった青年や、登校拒否の人が、重症心身障害で懸命に生きている姿に、勇気をもらい立ち直る。次々と繰り出される話に圧倒される。

 厚生労働省の分割問題で、テレビ局の取材。分割は一つの選択肢だが、性急にやるのではなく、思慮深くやるべきもの。どうせそれだけやるのなら、地方分権を進めるとか、前向きの哲学がなければならない。他の省庁再編の先鞭をつけるつもりで、やるべきである。といったことを話した。どうせ、番組で使われるのは、つまみ食いの30秒だろう。


2009.5.24(日)

 韓国だけでなく、日本でも、韓国の盧武鉉前大統領の自殺の話題が大きく取り上げられている。韓国内では、国策捜査として、検察批判が大きな声になっているようである。盧武鉉前大統領の死を悼む人たちが何万人と自宅前に詰めかけるという状況を見ると、不正献金疑惑はあった後でも、韓国国民の間では、前大統領の人望が高いままでいることが読み取れる。

 さいたま市長選挙で、現職の相川宗一氏を大差で破って、新人の清水勇人氏が当選した。鳩山代表になって初めての大型地方選挙での民主党支援の候補者の勝利ということだが、この結果をもって、民主党に順風というのは言いすぎだろう。むしろ、現職が、浦和市長時代から通算して5期目になるという、多選批判により、現職が負けるべくして負けたと見るべきである。


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