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ジョギング日記 9月第5週       

2007.9.30(日)

 札幌での走り。北一条の通りを西へ。最初は北二条から。HBCテレビ、植物園、広大は敷地の知事公舎、近代美術館を過ぎて、北海道神宮、西区に入って数百メートルのところから戻ってきた。青空だが、吐く息が白く見えるほど気温は低い。走るには最適の気候である。走っていて実感するのは、札幌は日本で一番美しい町だということ。そして、今が一年中で一番いい季節かもしれない。この時期に、ここ札幌で、こうやって元気に走っていられることの幸せを噛み締めながらの10キロだった。今日の走りも含めて、9月は22日走って、走行距離は227キロであった。こんなに走った月は、なかったかもしれない。

 明日仙台を出ると、2週間も帰って来れない。そのために、今日中にやっておくべきことがたくさんあるような気がするのだが、インターネット中継で楽天対ソフトバンク戦を見たりして、時間を浪費してしまった。結果は、8対2で楽天の快勝で気分はいいのだが、明日からのがんばりが必要となるだろう。


2007.9.29(土)

 昨日書いた「走って疲れたら風邪を引く」という「説」に怯えたせいではないが、今朝の走りは6キロにとどめておいた。広瀬川の堤防で、いつものペースで走っての1キロ計時をしてみたら、5'55だった。「キロ6分」というのは、大体において正しいことが確認された。涼しくて、とても走り易い。土曜日ということもあるのだろう、堤防では、多くの同好の士の姿があった。

 北海道の厚真町での「2007 安心・安全・福祉のまちづくり活動」胆振地区推進会議での講演のために、仙台空港から千歳空港へ。千歳空港で降り立つと、そこは空気がひやっとする北海道である。早来町(いまは合併して名前が変わっている)を過ぎる道では両側に牧場の緑が広がる。帰路では、恵庭岳、樽前山が夕陽をバックに美しい姿を見せていた。日本中で北海道でしか見られない景色である。

 会場の厚真町福祉総合センターは、500人以上の方が来られているのに気を良くして、前座で笑わせ、講演で熱弁を振るい、休憩では著書にサインをし、講演後のシンポジウムでもコメンテーターを務めるという大車輪の働きであった。道社協胆振地区事務所長の田中暢起さんの熱心な働きかけに報いることができたかもしれない。

 夜、札幌のホテルでテレビを見ていたら、東国原知事がTBSの建物の周りを走る「ミニマラソン」のようなもので、結構なスピードで駆け抜けているLIVEの場面が映っていた。こんなスピードの人と張り合うのは、とても無理。来月の宮崎県綾町でのハーフマラソンで一緒に走る自信を喪失してしまう。


2007.9.28(金)

 「朝ズバ」出演を終えて、仙台へ。今日は、「真珠婚」と呼ばれる30回目の結婚記念日なのだが、妻がひどい風邪引きでそれどころではない。夜に外で食事でもと思っていたのだが、中止せざるを得なかった。

  風邪がはやっている。私はジョギングで鍛えているから、基礎体力があるせいで、風邪菌など受けつけないと豪語しているのだが、妻は、走った後の疲労が風邪に感染する元になると言う。今のところ、私の「説」が有効だが、自分として信じているのは、「日程が立て込んでいて、とても風邪など引いていられない」という緊張感が風邪を受けつけないという「説」のほうである。

 


2007.9.27(木)

 昨夜講演をした大阪シェラトン都ホテルで目覚めた朝。6時半発で、ホテルの前の千日前通りを左方向に走り出し、難波の駅で右折して御堂筋へ。中ノ島の大阪市役所あたりで30分経過、反転してホテルに戻る10キロコース。ウイークデイなので、早め出勤の勤め人が歩道に出てくる時間帯だが、走るのに邪魔ではない。広い歩道の御堂筋を走るのは、いつものことながら気持ちがいい。

 戻ってきた東京は、だいぶ涼しいが、明日は再び真夏日になるとか。夕方の講演まで、何時間か勉強タイムが持てた。大学も再開して、日程がきつきつで動いていくのが、なぜかかえって快い。


2007.9.26(水)

 横浜の家から国道1号線コースを10キロ。気温も低いが、湿度が低いので発汗が少ない。真夏に比べれば、格段に走りやすくなった。走りながら、福田内閣のネーミングのことを考えていた。昨日のアンケートに答えた「波乱材料最少内閣」は全然良くないことに気がついた。「一拍遅れの人心一新内閣」のほうがピッタリくる。「人心一新」と称して発足した安倍改造内閣だったが、人心一新のためには、総理大臣を変えるべきだった。今回、一拍遅れだが、その総理大臣が変わって、遅ればせながら人心一新内閣ができあがったと見るべきではないか。

 今日から、慶應大学SFCでの秋学期の開講である。2時限の「政策法務論」から。履修制限100名とアナウンスしてあったのだが、126名定員の教室が丁度一杯になるぐらいの学生が出席していた。これなら履修制限をしないで、全員合格とできそうである。久しぶりの授業のせいだろうか、90分が長く感じられたが、聴講する学生の熱心な態度を見ていると、やる気が湧いてくる。


2007.9.25(火)

 仙台は秋の空気。その中で、坂道のタイム計測で、12分01秒。これまでの最高が12分35秒で、13分21秒かかったこともあった。秋の空気がもたらした成績である。疲れも感じずに8キロ走を終えた。

 仙台から慶應大学SFCへ。突然取材が入って、東京駅近くで対応。会議の時間になんとか間に合った。こういうギリギリ生活は、好きである。キャンパスには、学生があふれていた。夏休み中の閑散としてキャンパスしか見ていなかったので、秋学期開始を学生の姿を見て実感する。

 福田内閣発足。取材も、「福田内閣での地方への対応に何を望みますか」といったものだった。地域の格差の是正といって、お金をばらまく、仕事をばらまくことは、短期的にはともかく、中長期の対応にはならない。地方からのメッセージを読み違えてはならない。過保護ママの暖かい手ではなく、自立を促す自由が欲しいというのが、地方自治体の真の声であることに気がつかなければならない。

 「朝ズバ」から、福田新内閣を何と名付けるかというアンケートが来たので、「波乱材料最少内閣」と答えておいた。顔ぶれを眺めれば、そこそこ以上にいいメンバーである。石破防衛大臣、高村外務大臣はテロ特措法対策としては、万全である。増田、舛添両大臣の再任も当然のことだが、良かった。


2007.9.24(月)

 気温が低くなった。やっと平年並みになったということだが、ランナーにとってはいい季節の到来である。振り替え休日で予定も入っていない。昨日、走りを回避したせいで、風邪も免れた。長距離走の三条件、気候、日程、身体状況、すべて完備だから、走らざるべからず。いつもの子ども病院コース22キロ。往路定時の1時間06分で、子ども病院を300メートルも過ぎたところまで行けた。それでも、復路は往路より1分半速いペース。しかも、疲れなし。やはり気候のせいで走りが軽い。

 昨日の福田自民党新総裁の選出を受けて、今日は自民党三役などの党人事が決まった。識者が口を揃えて言っていたが、伊吹幹事長はサプライズ。「びっくりした」と表現しているが、「それはないでしょう」、「うまくいかないよ」と言っているように聞こえた。誰の入れ知恵か知らないし、いい悪いでもないが、伊吹幹事長というのは不可解。

 福田総理が誕生したかのように錯覚している人もいるが、今日現在の内閣総理大臣は、安倍晋三である。その安倍総理が、やっとという感じで、今日の記者会見で突然の辞任についてお詫びを口にした。弱々しい声と生気のない顔色で、内容的にも「それでわかった」というものではなかった。これだけの失態を見せつけた直後である。政治家としては失格の烙印を押されたも同然なのに、今日の記者会見では、「一議員として働きたい」という発言があった。これも不可解である。朝青龍と、どっちの記者会見が早いかなどと言われていたが、明日は内閣総辞職という節目であるから、どうしても今日記者会見をしておく必要があったのだろう。


2007.9.23(日)

 今日が秋分の日で、明日が振り替え休日。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるとおりに、昨日に比べて、最高気温も最低気温も10℃ほど低い。これが普通なのであって、これまでが異常気象。今朝は、SMCに行こうと思って外に出たのはいいが、小雨模様であった。走れば走れたが、風邪を引きそうな気がして、150メートルほどで引き返した。風邪を引いてはいられない公私の事情がある。

 雨がやんだ頃、父の眠る東晶寺に墓参り。たくさんの方々が、同じことを考えているようで、人出多数であった。午後からは、久しぶりにフルスタで楽天対西武戦の観戦。そう言えば、来季からは「フルスタ」の名称でなくなる。フルスタでの最後の応援になるかもしれない試合は、1対4から逆転勝ち。スリルに満ちた、いい試合だった。満足。


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