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ジョギング日記  7月第4&5週分
2007.7.31(火)

 7月最後の日。ということは、月間走行距離が、今日の走りで締めである。前日までが、197キロなので、今日、3キロ走れば、200キロの大台を越す。当然意識していた。4キロ行くつもりだったが、久しぶりに広瀬川の堤防で計測をしたいと思ったので、プラス3キロ。計測では、6分08秒と5分55秒。澱橋と牛越橋間の堤防には、正確に1キロの距離表示があるので、この計測は正確である。2回の計測の違いは、前者が上流に向う、後者が下流に向かうという傾斜があるせいだろう。「キロ6分」という目安で走っているのは、大きな間違いではないことが確認された。今朝の7キロで、今月の走行距離は204キロ、17勝14敗である。

 参議院選挙の結果を受けて、政局はじわじわと動き出した。安倍首相は職に留まるということだから、自民党内からも退陣を求める声が出てくるだろう。安倍首相誕生前夜に、私は、本人の政権基盤を確固たるものにするためにも、就任後早い時期に衆議院を解散して信を問うたらいいのではないかという論を展開した。国民とすれば、小泉純一郎さんを首相に選んだという認識はあるが、安倍さんは自民党内で「選挙の顔として一番いいから」という程度で総裁に担がれたのであって、国民は総理・総裁選出に全く関わっていない。だから、今回の参議院議員選挙が、「安倍さんでいいのか」という初めての民意を問う選挙になってしまった。発足当初に衆議院議員選挙を経ていれば、今回の参議院議員選挙は、文字通り「中間選挙」だから、与党惨敗の結果は気にしないというのもアリだろうが、そうはいかない。

 政局は政局として、私のほうは、学生の成績評価が最終段階。がんばらないと締切りに間に合わなくなる。夜の会合もあったが、早めに引き上げて、「宿題」にかかりきりの真夏の夜である。


2007.7.30(月)

 参議院議員選挙の翌日。大方の予想以上の与党惨敗、民主大躍進の結果だった。「民主優勢」のアナウンス効果と投票日当日午後の悪天候で投票率が下がり、民主党は大勝ちできないのではないかとも思ったが、結果はこのとおり。開票速報のテレビを2時頃まで見て、いったん寝たが、4時には起床。5時半からのTBSテレビ「朝ズバ」の出演がある。こういう「歴史的」選挙の翌朝だから、番組に出演させてもらうことは、意義のあることと思っていた。月曜日のレギュラー・コメンテーターに加えて、嶌信彦さん、岸井成格さんも。それに、8時前からは、東国原知事も参加した。

 それにしても、これからの政治がどうなるかの前に、政局がどう動くか。安倍首相がこの時点で退陣しても、自民党の中での首の挿げ替えであり、政権が野党に移るわけではない。本当の意味での政権交代があるとすれば、衆議院解散後の選挙である。野党は、できるだけ早く解散に持ち込みたい、与党は踏み止まりたい。この攻防なのだろうが、重要法案や大事な政治日程もある。国民にとって、党利党略に受け取られない形での攻防でないと、国民の信を失ってしまうだろう。いずれにしても、正念場。関心はいやが上にも高まる。今回の参議院議員選挙を棄権した人には、発言権もないのだからねと、改めて言い聞かせてやりたいというのは、やや子どもっぽいか。

 番組出演を終えて、再び仙台へ。東京も涼しかったが、小雨そぼ降る仙台はもっと涼しい。これでは、梅雨明け宣言はもう少し先になるだろう。


2007.7.29(日)

 SMCで6キロ。50人を超える仲間と一緒に走るのも、久しぶりである。一部は、9月の田沢湖マラソンに向けての強化練習でアップダウンの別コースを15キロ走って、整理体操の頃に合流。還暦を超えたランナーも多数で、こちらも勇気と元気をもらう。湿度は高いが、牛越橋を渡る時には広瀬川からの心地よい風を身体に受けて、走るのには快適な朝であった。

 参議院議員選挙の投票日。妻と連れ立って、歩いて3分の片平小学校まで投票へ。投票を終えて出てきたら、地元テレビ局の出口調査につかまったが、「言う訳ないでしょ」という私の反応に、調査員も簡単にあきらめた。出口調査で、みんながみんな本当のことを言うわけではないのに、どうしていつも正確な予測になるのか不思議である。

 昨日からの「宿題」もぎりぎりまでやって、夕方の新幹線で東京へ。明日の「朝ズバ」に、急遽出演を依頼された。何が起こるかわからないハプニング満載の番組になりそう。当選者の何人かもスタジオにやってくるのだろうか。


2007.7.28(土)

 このところ、暑い中での走りが3日続いたので、今朝は積極的な休養日とした。こういう調整も、長い目で見れば有効である。無事これ名馬。暑さで具合を悪くしたのでは、元も子もない。

 昼に仙台市内で会食会。なんと、会場は、私の宮城県知事選挙の際に、二回、選挙事務所として使った場所の隣に最近できた寿司屋だった。自宅から歩いて7分。歩いていけるところにいろいろな場所があるのが、うれしい。昼の会合と夜の会合の間には、原稿の仕上げと、大学関係の「宿題」を必死でやっていた。宿題とは、学生のレポートの採点である。なんとか締切りには間に合いそう。

 夜の会合は、菊地昭典クンの還暦パーティー。仙台市内のレストランを借り切って、ライブ演奏などで盛り上げようというもの。なにしろ、昭典クンも、奥様のツネさんも、このパーティーのことは知らない。二人の息子さんが、極秘で計画を立て、参加する我々にも極秘を厳命した。見事に計画は成功して、菊地クン夫妻は、会場に来てみてびっくり。奥様は感激して泣いていた。昭典クンは仙台二高で私と同級生、ツネさんは仙台二中で私と同級生、つまりは三人は同学年ということである。昭典クンは、定禅寺通りジャズフェスティバルを参加バンドの数ではギネス級に育て上げ、「とっておきの音楽祭」では最初から第7回目の今年まで実質的な実行委員長を務めている。「アサノ課長が知事になれた理由」、「アサノ知事の冒険」(岩波同時代ライブラリー)の著者でもある。人柄を反映して、パーティーは、若い人から若かった人まで男女とりまぜて和気藹々。夫婦で参加したこちらまで楽しくなる宵であった。


2007.7.27(金)

 大阪はなんばのスイスホテル南海で目覚めた朝。外を見たら、日が差している。サングラスをかけて6:20発で御堂筋を北へ。昨朝は、同じ御堂筋を梅田から南進した。朝早いのと、御堂筋沿いのビルが背が高いのとで、歩道は日陰になる。おかげで、直射日光にさらされずに走ることができた。昨日も感じたが、蝉の声がうるさいほどに聞こえてくる中の真夏の走りを6キロ。

 高石市にある南海福祉専門学校での講師を頼まれていた。社会福祉士のための通信教育の生徒さんで、今日がスクーリングの最初の日である。初めてのスクーリングということもあってか、生徒さんのほうが緊張気味で、私のくすぐりへの反応がいまひとつではあったが、熱心に聴いてもらっている感触は伝わってきた。前座が20分、講義が1時間半で、暑い中ではあったが、みっちり講義をすることができた。

 高石市から新大阪駅経由で新幹線。浜松・静岡間の下りの送電線で停電があったとのアナウンスがあった。上りは関係ないから、終着東京駅には定時に到着しますという案内があったが、そんなはずないと思って聞いていた。だって、下りの列車が止まれば、東京駅に列車がたまってしまうはずだから、上り列車にも影響は出る。案の定、私の乗ったのぞみ308号の東京駅到着も38分遅れ。TBSテレビの「時事放談」の収録の時間に間に合わなくなってしまった。幸い、5時半からの収録予定のところ、スタジオ入りが5:29で、そんなに迷惑をかけないで済んだ。

 その「時事放談」、今日のお相手は、片山善博前鳥取県知事。「時事放談」はジジイ放談と揶揄されるほど年配者の出演が多かったのだが、私の最年少記録を片山さんが破ってくれた。知事会時代から気の合う仲だったから、今日も参議院選挙を占うといった微妙な話題であったが、楽しく収録をすることができた。放映は、投票当日の早朝である。幸か不幸か、仙台では放映がない。


2007.7.26(木)

 昨夜、アジアカップの日本対サウディアラビアの対戦が2対3で日本の敗戦の試合をテレビ観戦したので、就寝は12時を回ってしまったが、今朝の起床は5時半だった。ゆっくり準備して、6:45に大阪駅のホテル・グランヴィアを出て、御堂筋を走る。大阪駅前付近はいまだに地理的な関係がわからない。今朝も結構迷った末に、なんとか御堂筋のコースに出られた。水の都の大阪は橋の町でもある。大江橋、淀屋橋。御堂筋は歩道の道幅も広いし、きれいだし、走りやすい。銀杏並木についているのだろうか、蝉の声がうるさいほどである。夏来る。気温の高い中での6キロ走で汗だくである。

 新幹線のこだまで豊橋駅まで行って、そこから車で豊川市へ。豊川稲荷の門前町に生まれて初めてやってきた。豊川商工会議所の60周年の記念行事での講演を頼まれていた。地方自治について。聴衆のみなさんの熱心さに、話すほうとしては気分良く1時間半やらせていただいた。

 豊川も大阪も暑い暑い。大きな荷物を持って、公共交通機関での移動なので、暑さが身にしみる。梅雨が明けるということは、こういうことであると身体で理解する。


2007.7.25(水)

 福井市のユアーズホテルを6;15に出て、足羽川沿いを軽く6キロ。半年ほど前にも走ったところである。3年前に水害があった足羽川。前回走った時にやっていた災害対策工事が続行中。

 福井駅を出て、大阪駅に向う。車窓からの景色が珍しい。新幹線や飛行機でない移動は、旅の雰囲気がある。移動中に一仕事という野暮なことは、こういう状況では考えない。大阪では、読売テレビの関西ローカル番組「ミヤネヤ」に出演。兵庫県豊岡市で、野生のコウノトリが46年ぶりで巣立ちをする間際の状況が、番組中、随時、実況で伝えられた。残念ながら、放送中に巣立ちの場面はなし。それはそれで、興奮し、感動し、面白かった。  


2007.7.24(火)

 8:15の仙台発新幹線、羽田空港から小松空港経由で福井市へ。(財)日本電信電話ユーザー協会福井支部での講演を頼まれていた。地方自治についてじっくり話すつもりが、宮城県知事時代の経験談のようなものが主になってしまい、私とすれば本意でなかったのだが、聴いてくださる方々には喜んでもらったようである。

 仙台を出る時も、青空が広がっていた。福井でもいい天気である。やっとという感じであるが、これで梅雨明けか。本格的な暑さが来るかと思うと、ランナーとしてはあまり歓迎ではないが、夏は暑く、冬は寒くあっていいのだと思い直す。


2007.7.23(月)

 朝、雨だったので、朝食後、雨がやんでから走り出して22キロ。汗をたくさんかくと疲れが倍加する。今日の走りはそんな状態だった。

 参議院議員選挙も終盤。国民の間に関心の高まりが見られる、民主党が優勢で与党の過半数割れ濃厚というが、ほんとにそうなるだろうか。「絶対に投票に行く」というのが70パーセント以上なのに、実際の投票率は50パーセント台ということが何度もあった。今回もそうなるのだろうか。自分の一票では何も変わらないといって投票にも行かない人間に、政治についてエラそうに語る資格はない。


2007.7.22(日)

 朝、起きたら雨降りである。SMCへの参加は、今日も断念。残念。7月にしては涼しいこの天候が続くうちに走っておこうという計画がだめになる。

 慶應大学SFCで持っている4つの授業の学生レポートが出揃った。張り切って採点。学生も一所懸命作成してレポートであるから、こちらも心を込めて読まなければならない。総じて真面目に書いてあるので、読んでいても気持ちがいい。昨年のレポートでは転換ミスが続出であったが、今回はほとんどないのもうれしい。


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