浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 1月第4週&5週分                

2007.1.31(水)

 就寝中に咳が出たので、風邪気味かと思って、今朝の走りは自粛した。ここで無理して、数日休むことになっても詰まらない。1月の走行距離は、154キロ、18日。2日の塩釜神社往復の34キロ走がだいぶ貢献している。久しぶりの150キロ超えである。1月も今日でおしまい。2007年が12分の1過ぎたことになる。

 昼から、県民会館でわが宮城県社会福祉協議会などが主催する「いきいきシニア初春のつどい」で開会あいさつ。青空たのしさん、小沢昭一さんがご出演という豪華版で、1600人の参加者で満員であった。

 宮城県社会福祉協議会の会長職を今年度一杯でやめたいということを、理事の方々にご挨拶に出向いた。どなたかが報道関係にお話になったのだろう、早速、マスコミから確認の取材があった。会長職を続けるには、いかんせん、時間が厳しくなった。これでは、きちんと会長職を務める自信がない。ということが、辞職の理由である。こんなことになったのは、残念であり、申し訳なくもあるが、これ以上とどまると、もっと迷惑をかけることになろう。


2007.1.30(火)

 TBSテレビ「朝ズバ」で、東国原英夫知事と初めてお会いした。私は、東国原知事の誕生を心から歓迎している。「浅野さんの本を読んで勉強させてもらいました」とおっしゃるので、私としても光栄である。先輩顔をするつもりはないが、何でも相談してくださいと申し上げてしまった。ジョギング日記ならぬ「そのまんま日記」を毎日つけているのは驚きである。私と違って字が上手なので、パソコンではなくて自筆で書いていらっしゃる。これもうらやましい。毎日新聞から、東国原知事の誕生について小文を書けと頼まれたので、東京から仙台への新幹線の中で書き上げた。

 昼食は、旅行誌「るるぶ」の宮城版の取材で、塩釜市にある千松島という和食の店にうかがった。地元産の材料を使ったていねいなお料理。お腹が一杯という状態であったのだが、結局、ひとつ残らずたいらげられたのは、ご主人色川さんの腕前のせいである。

 国会の論戦が始まったが、「論戦」という迫力がいまひとつ。与野党とも、統一地方選挙、参議院選挙という選挙を意識し過ぎる姿勢が気になる。


2007.1.29(月)

 朝の出発が早い時間になってしまってので、走りはできない。早くなったのは、昨夜突然の依頼で、テレビ朝日の「スーパーモーニング」への出演とあいなったから。登場の理由は、東国原英夫知事の就任一週間についてコメントをするということである。短い時間であったが、コメントの機会が多くて、言いたいことがかなり言えた。早口でまくし立てたというふうに見えたことだろう。旧知の吉永みち子さんと鳥越俊太郎さんにスタジオでお会いできたのが、収穫であった。

 午後からは、浦和の埼玉県庁近くの健康センターにて、埼玉県市町村職員の研修での講師を務めた。例によって前座の15分と、質疑応答の時間も入れると、2時間15分立ちっ放し、しゃべりっぱなしであった。地方自治の担い手である市町村職員が本気になってくれないと、地方分権など絵に描いた餅である。そんな意味もあって、いつも以上に熱を込めて語ったつもりである。

 夕方からは、取材が続いた。フジテレビ「トクダネ」、毎日新聞、日本テレビ「ザ・ワイド」。内容は、言わずと知れた東国原知事就任に関すること。その合間に、講談社の著書のための写真撮影も。朝の番組生出演から、取材対応、写真撮影まで、まったく同じ服装、ネクタイまで同じである。ちょっぴりは気にしてしまう。


2007.1.28(日)

 今月7日以来のSMCへ。今朝の参加者は50人。例年なら、一年中で最も寒い時期であるが、寒さは感じない。汗を一杯かいての6キロ走。みんなとしゃべりながら走るのも、久しぶりである。

 今日の出番は、蔵王ロイヤルホテルでの「団塊世代のセカンドステージセミナー」での講師。宮城蔵王で叶える自然暮らしということで、主催は大和ハウスである。1時間40分の講演の後、宮城蔵王リゾートに定住しているご夫妻とご姉妹の方々をパネラーに迎えての「私のスローライフ」というセッションにも出させてもらった。自然に囲まれたここでの生活になんの不満も、不便も感じないというパネラーのお話に、自分にはまだ無理だと思いつつも、うらやましさも感じた。


2007.1.27(土)

 朝の走りは、諸条件からいって十分可能だったのだが、あえてやらなかった。慶應大学SFCの今学期の授業「地方自治の制度と運営」の最終レポートが手元に届いていて、その採点をやらなければならなかったからである。242人分のレポートを読んで採点する。締切りから逆算すると、それまでに使える時間はほとんどなくて、寸暇を惜しんでやらないと、とても間に合わない。そんな状況に、恐れおののいたのである。1時間ちょっと、この作業に没頭した。

 午前中は、宮城県社会福祉協議会主催の発達障害セミナーで基調講演。午後からは、盛岡での講演。講演終了後の新年会では、増田寛哉知事ご夫妻とご一緒だった。そこでは、飲み過ぎというよりは、食べ過ぎてしまい、帰宅してからの一仕事はできずに早めに寝てしまった。


2007.1.26(金)

 福井駅前ユアーズホテル。以前にも泊まったことがある。「以前」というのが、どのぐらい前かと頭をめぐらしたら、20年前であった。時の流れの速さに驚いてしまう。本人は、ほんの数年前という感覚なのだから。そのユアーズホテルを7時に出発して、20年前にも走った足羽川(あすわがわ)沿いを下流に向かってひた走り。5キロ地点で反転。出発点の幸橋の下をくぐってしばらくしてから、行き過ぎに気がついて戻ってきた。2月末に刊行予定の著書のタイトルを走りながら考えているうちに、通り過ぎてしまったという次第。それで、今朝の走りは、11キロ。

 12:30から、福井新聞社主催の政経懇話会で講演。東国原英夫新宮崎県知事誕生の話題から入って、官製談合の背景、三位一体改革、「地方自治は民主主義の学校」というところまで話を進めているうちに、1時間半はあっという間に経ってしまう。「あっという間」というのは、しゃべっているほうの実感。聴いているほうがそう感じてくれていれば、講演は成功なのだが、そうなっているかどうか。

 たまたま見ていた朝のテレビ(「スーパーモーニング」)で、司会の渡辺宣嗣アナ、野村真季アナ、コメンテーターのジャーナリストの大谷昭宏さん、弁護士の橋下徹さん、朝日新聞編集委員の川名紀美さんが怒りまくっていた。茨城県鉾田市議会の現職市議7人が青森県八戸市の東部最終処理場を視察した時のこと。市議一行は、総額約57万円の政務調査費で、サロンカーによる2泊3日の視察旅行を行ったが、その際にガイド係りとして雇った女性への強烈なセクハラ行為がやりだまに上がっていた。地方議会は、一体何をやっているのかというのが、私の目下の関心事であるが、こういう強烈な事例をつきつけられると、ファイトが湧いてくる。市民も怒っている。怒りは関心への入り口である。関心が集まれば、改革までへはあと一歩である。


2007.1.25(木)

 新宿で目覚めた朝。新宿駅南口から明治通りを千駄ヶ谷方面に往復6キロ。明治神宮まで行ったが、中を走ることは遠慮した。以前に、ここを走っていたら、守衛さんに注意されたからである。

 新宿駅8時半発の「あずさ7号」で上諏訪駅まで。諏訪湖のほとりにあるホテルで、内外情勢調査会の講演。地元の山田諏訪市長、林岡谷市長、土屋東御市長、矢嶋富士見町長、熊谷高森町長、平澤箕輪町長、唐木南箕輪村長、伊藤下條村長、松島泰阜村長、何人かの議会議長もご出席されていた。こういうのは、珍しい。結構プレッシャーを感じながら、地方自治についての話をさせてもらった。講演後、列車が出るまでの時間があったので会場のホテルぬのはんの温泉に入ることができた。こういうのも、また、珍しい。珍しいと言えば、諏訪湖が、今の時期、まったく凍っていないのはとても珍しいとのこと。10月の第4日曜日は、この諏訪湖を一周する諏訪湖マラソンがあるので、その時には泊りがけでぜひ再訪をとお誘いを受けた。

 上諏訪駅から塩尻で乗り換えて名古屋まで。そこでまた乗り換えて福井まで。合計5時間近くの列車の旅であった。パソコンで仕事をしていたら、列車が揺れるので、少しばかり乗り物酔い状態になってしまった。


2007.1.24(水)

 仙台で走るのは、12日ぶりである。五橋、愛宕大橋方面の6キロコース。最近このコースが多くなった。復路が往路より1分15秒多くかかっている。往路がずっと下り坂になっているからである。

 宮城県社会福祉協議会で執務。夕方からは、東京で東国原宮崎県新知事誕生に関する取材が何件か。聞くほうは、「県議会との間はうまくいかないのではないか」と繰り返すのだが、「きっとうまくいく」と私は答えている。出直し知事選挙で、県民の信任を得た知事である。選挙での票差が大きかったことも、議会の新知事への矛先が鈍る要因である。改革の必要性、方向性は県議会も同じ。県議会内の雰囲気については、今日より明日、明日より明後日というベクトルの方向も重要。つまり、県議会の姿勢が、新知事容認の方向に行っているか、その逆か。田中康夫知事登場の際の長野県議会は、この方向性が逆であった。さらに、長野県庁職員の姿勢も。宮崎県では、あの頃の長野県のようなことは起きないと思っている。


2007.1.23(火)

 TBSテレビ「朝ズバ」出演。隣席のコメンテーターは、バレーボールの大林素子さん。私との身長差、年齢差はいかんともしがたいが、結構いいコンビだと思う。そのまんま東さんの宮崎県知事就任の話題が、今日も持ち越していた。言いたいことがたくさんあったので、いい機会であった。もっともっと言いたかったのだが、限られた時間ではいたしかたない。

 番組終了後、やはり宮崎県知事選挙がらみでのテレビ東京の番組の取材を済ませて、仙台へ。久しぶりの仙台帰還である。


2007.1.22(月)

 そのまんま東さん、本名東国原英夫氏が宮崎県知事に当選というニュースで、新聞もテレビももちきりである。私自身の13年前のことを思い出す。告示日ごろは、ほとんど泡沫候補扱いだったのが、結果は大差で当選。東さんのことがよくわかる。出直し知事選であることがポイントである。まずは、東さんが立候補した勇気が大きい。「無理だぞ、馬鹿なことはやめろ」という声が親しい人からもあったはず。それを乗り越えての決断がすごい。「行政経験なし」は、今回の出直し選挙ではプラスに働いた。それまでの図式と最も遠いところに位置する経歴、選挙の仕方が、県民には改革の象徴に見える。「行政経験なし」は、知事就任後は、むしろプラスである。Sense of wonder、つまり県庁内での出来事や職員の意識に「おかしいぞ、変だな」と思う感覚のこと、これを大切にすることが大事。

 「当選したら、敵よりも味方が怖い」、「出生の秘密を忘れるな」、「選挙のありようが知事の任期のありようを決定づける」、「役所の常識は、世の中の非常識」、「情報公開は組織を救う転ばぬ先の杖」といったことを言ってあげたいなというのは、先輩面した、いやみととられるのだろうか。  


2007.1.21(日)

 遅めの目覚めだったが、少しだけ気力を振り絞って、白楽駅前から4キロ走。昨日も走らなかったし、明日も明後日も日程上無理ということから、半分義務的な気分で走った。そういう時の走りは、身体のほうも快調には動いてくれない感じである。

 昼から、静岡市主催の「静岡っ子がのびのび育つまちづくり」シンポジウムがしずぎんホール「ユーフォニア」にて。私はパネルディスカッションのコーディネーター役だから、気楽である。基調講演が埼玉県の私立狭山ヶ丘高等学校校長の小川義男さん、フリーアナウンサーの天野ひかりさん、NPO法人「クリエイティブ・サポートレッツ」理事長の久保田翠さん、北極しろくま堂代表の園田正世さん、静岡県職員の田中克征さん、それに小嶋善吉静岡市長。久保田さんは、小五の息子さんが知的障害、園田さんはスリング(赤ちゃん抱っこ用品)を販売、田中さんは男性の育児休業取得の静岡市役所第二号である。みなさんの話が、とってもよかった。教わるところが多い有意義な機会であった。

 帰宅したら、「宮崎県知事にそのまんま東さんが当選」というニュース。午後8時過ぎには「当確」だから、圧勝ということになる。すごいことである。

 


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