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ジョギング日記  9月第1&2週分              

2006.9.9(土)

 諸条件がそろったので、少し長い距離を走ることにして、八幡町から国道旧48号線を西へ。広瀬町に住んでいる頃は、何百回と走ったコースである。平坦で信号がないので、集中できるのがいい。折り返してしばらく行ったところあたりから、朝日新聞の「時流自論」の原稿のことを考えていた。新しい視点がみつかって、そのほうが説得力があるような気がしてきた。走り終わって、朝飯摂って、すぐに原稿直しに取りかかった。長い距離を走る効用には、こんなこともあることを、しばらくぶりで実感した。長い距離といっても、以前のような20キロ超ではない。12キロ。  


2006.9.8(金)

 少しでも走りたかったので、横浜白楽の家から4キロ。曇り空で、湿気が高い。暑くはないが、汗は出る。それでも、久しぶりの走りは心身に快い刺激である。

 東京御茶ノ水駿河台の中央大学記念講堂にて、自治総研セミナー。午前中の講演と午後からのシンポジウムが私のノルマである。地方分権について、久しぶりに語り尽くしたという気分である。


2006.9.6(水)

 秋篠宮妃殿下紀子さまが男児をご出産。8:27のご出産直後から、テレビの報道はこれに関するニュース一色であった。ともかくも、おめでたいことである。天皇家にとって、41年ぶりの男児誕生というのもすごい。それまでのお誕生は、すべて女児であったということなのだから。紀子さまの12年ぶりのご出産というのもすごい。体力的にも大変なことであったろう。ましてや、前置胎盤による帝王切開によるご出産である。天皇家における帝王切開の最初の例であるし、民間病院によるご出産も初めてである。これからは、母子ともにご健康にお過ごしになることを祈るのみである。

 皇室典範の改正の動きも、この慶事の前には、その根拠を失うであろう。安倍官房長官の「慎重に」ということは、当面は考えないということなのだろう。それは、それでよし。ともかくも、おめでたいことである。


2006.9.5(火)

 奈良県の橿原ロイヤルホテルで目覚めた朝。6時半過ぎから走り出した。改めて思い起こしたら、奈良県ではこれまで走ったことがないかもしれない。記念すべきランは、橿原神宮、神武天皇御陵を経て、歴史的町並みの今井町へ。明治神宮の中を走っていてとがめられたのが三度。だから神宮内は走らない。したがって、寄らない。横目で見ながら、とてもいい雰囲気の道路を走る。今井町の町並み保存地区も結構良かった。車が入れないような狭い小路を走ると、自分の足音だけが響く。思いがけず、楽しい走りであった。7キロ。

 用向きは、奈良県社会福祉協議会主催のセミナーで基調講演とシンポジウムでの話。三つあった分科会も、ちょこちょこと顔を出したが、パネラーの話が面白い。内容もさることながら、関西弁の良さなのだろう。思わず引き込まれてしまう。そんなこんなで有意義なセミナー参加であった。


2006.9.3(日)

 前日遅いせいで、今朝は起きられず。秋晴れのいい天気を見ると、もったいないと思う。

 仕事が何も入っていない休日。原稿を書く予定もない。たまっていた手紙を書いた。テレビで楽天対ソフトバンク戦を観戦。なんと6対3で勝ってしまった。39勝目は、昨年の勝ち数を一つ上回る。「赤飯炊いて祝うほどのことはない」という野村監督のコメントどおりであるが、それでも昨年より少しでも上回る成績というのが、二年目の楽天イーグルスへの期待の最低ラインだったのだから、まずはホッとした。岩隈というエース不在で、よくもここまで戦ったとも言える。

 夜は女子バレー。全日本対ブラジル。ブラジルは強い上にうまい。これではつけ入る隙がない。宮城県出身の菅沼かおる選手が、リベロとして必死にボールを拾う様子は感激ものである。テレビでのスポーツ観戦で休日は終わってしまった。


2006.9.2(土)

 前日、佐賀市から浦安市に移動してきた。浦安のホテルエミオン東京ベイで目覚めた朝、東京湾を目指して、6時半に走り始めた。広い歩道の走りやすい道を進んで、この辺で海が現れるはずだと思う地点まで行っても、海にたどりつかない。工事中の「立ち入り禁止」に阻まれてしまう。結果的に、海を見ないままに走りを終えてしまった。8キロ。

 ホテルのすぐ近くの明海大学で開催の、「地域の福祉力を高めよう!〜障害者が真に自立できる社会を目指して」という集会に参加。主催は、福祉ネット浦安と社会福祉法人パーソナルアシスタンスともである。9:30から16:50まで。私は記念講演と鼎談で午前中出ずっぱりであった。「とも」の活動の特徴の一つは、男性陣が裏方を中心に大活躍すること。これがすごい。それもあって、ついつい講演を引き受けてしまう。


2006.9.1(金)

 9月になった。暦だけ見ると、今日から秋という気がする。8月の月間走行距離85キロという少なさもさることながら、走った日が13日のほうも気になる数字である。走ることが日常的か、非日常的かを分ける分岐点が月間15日走るかどうかである。つまり、過半数。13日では、走るほうが珍しい、非日常的できごとになってしまう。これではまずい。

 今日発売の月間「現代」に、あの「五体不満足」を書いた乙武洋匡さんが「僕の原点『障害児教育』の今を問う」というレポートを書いている。私から言わせれば、あたりまえのことが書いてある。健常児と障害児が普通学級で学ぶ「統合教育」があたりまえであるという、至極あたりまえのことが書いてある。しかし、現実の我が国の障害児教育の基本は「分離教育」。なぜこのような乖離が生まれるのかの淵源を訪ねれば、人間観、教育観の違いに至る。  安倍晋三官房長官が、自民党総裁選への出馬を正式に表明した。その政策の中で、福祉に対する見解と地方分権に対する見解(がみつからないこと)に、大きな疑問を感じる。


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