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ジョギング日記  8月第5週分              

2006.8.31(木)

 今日で8月が終わる。最後の日も走れなかった。これで今月の走行日は13日、走行距離は85キロ。4ヶ月連続で100キロ未満である。その影響が体重増で現れている。少々食べ過ぎ、飲み過ぎがあっても、「走ればその分のカロリーは、すぐ消費できる」と高をくくっていたのだが、走行距離が半分になってはそうはいかない。

 宮城県社会福祉協議会への出勤前に、仙台厚生病院で脳ドックを受診。脳ドック受診はこれが二回目だが、厚生病院では初めて。結果はまだ出ないが、他の検査機関で前回受診した結果では、びっしり脳が詰まっていて、「特A」という評価だった。「頭の良し悪しではありません。脳の若さを調べるのです」と結果説明の医師に言われた。この若さが、今回の検査でも保たれているかどうか。

 気温は30度超であるが、湿度が低いので爽やかな一日。こうして夏は過ぎていく。


2006.8.30(水)

 今朝も、走るのを自粛してしまった。「自粛」というよりは、定時に離床できなかったというだけのこと。なんとはなしの罪の意識が残る。

 終日、宮城県社会福祉協議会で執務。

 国際情勢は緊張を高めている。イスラエル・レバノンの中東での戦い、北朝鮮の核実験準備、イランの核濃縮疑惑、そして、英国での米国向け航空機のテロ未然発覚などなど。一つ間違えれば、世界を混沌状況に招きかねない事件ばかりである。その一方で、日本では自民党総裁選が淡々と行われようとしている。その「淡々と」がいけない、早くも安倍晋三氏で決まったような状況が「詰まらない」といった、どこかおかしな論がまかり通っている。中日ドラゴンズの独走で、セリーグの優勝争いの興味が薄れた、阪神タイガースの責任はどうしたというのと、「福田康夫氏の不出馬はけしからん、安倍氏の勝利が決まってしまい、総裁選の緊張感がなくなった」というのと、同じような論調に聞こえるのは、私の耳が悪いせいなのか。

 政権争いは、基本的には、自民党(+公明党)対民主党(+いくつか)でなされるべきもので、国民が参加できるのは、国政選挙、なかんずく衆議院議員選挙の場である。「国民の意見が反映しない自民党総裁選はけしからん」といったように聞こえる「意見」もあるが、それは筋違い。言うべきは、「自民党の新総裁が決まったら、できるだけ早く国会を解散して、衆議院議員選挙で民意を問うべきだ」ということではないか。自民党総裁イコール内閣総理大臣という「事実」が、あまりにも長く定着し過ぎたために、内閣総理大臣は国会での国会議員による首班指名選挙で選ばれるという、議員内閣制の「制度」のほうが忘れられているように見える。これはこれで民主主義の危機のような気がする。


2006.8.29(火)

 5時半から「生島ヒロシのおはよう一直線」に生出演。朝、目覚めたらギリギリの時間で少しあせった。知事時代から、何度か生出演しているが、今回もホテルから走って駆けつける。テンポがピッタリ合う生島さんとのやりとりなので、ついつい調子に乗ってしまう。少ししゃべり過ぎたかもしれないが、私とすれば楽しかった。

 スタジオを出て、走り出す。六本木、麻布方面。朝から、昼の暑さを予感させる天気だった。昨日からの携帯心電図計を装着しながら、ゆっくりペースで11キロ。ホテルからTBSまでの走りを加えると、今朝の走りは12キロということになる。汗をたっぷりかいたが、疲れはあまり残らない走りだった。

 江川紹子さんが、オウム真理教の松本智津夫被告の四女の後見人を引き受けることになった。すごい決断であり、心からの敬意を表したい。犯罪者が出ると、世の中は、その家族までいっしょくたに非難してしまうのが、最近の日本の風潮である。松本被告であっても、公正な裁判を受ける最低限度の権利はあるのに、「早く死刑にしてしまえ」といった感情論が渦巻いている。その松本被告の娘の後見人になることによって、江川さんはいろいろな圧力を受けることもあり得るのだから、今回の決断は大変なことであっただろう。


2006.8.28(月)

 胃カメラと内視鏡検査当日である。5時半から腸内洗浄薬を2gの水に溶かしたものを2時間かけて飲む。以前のよりは、だいぶ味が良くなったが、それでもビールでもない水を2g飲むのは難行苦行である。飲み始めて1時間経った頃から便意を催す。腸内をきれいにするのが目的の薬を飲むのだから、当然のことである。飲むのとトイレに行くのとを繰り返しながら、難行苦行を終える。

  検査は、ここ何年もお世話になっている厚生病院で10時から。去年までは、自宅から1分の近さだった。昨年、一昨年と、胃カメラを飲み込む時に、のどにつっかかるような感じがしたので、今回は安定剤を入れてしばらく間をおいてからの挿入をお願いしますと言っておいた。おかげで、いつ挿入されたのかも全く意識がないままに、胃カメラ検査だけでなく、内視鏡検査までもが終わっていた。しかも、終わってから1時間近くすやすや寝ていてようである。

  検査の結果はすぐ出る。パソコンの映像を示しながら、専門医師が説明してくれる。胃も腸も、とてもきれい。どこも悪いところがない。その兆候もない。ありがたいことである。これで、少なくともこれから一年は安心して人生を送れる。難行苦行も検査費用も、この安心感のためにあると思えば、安いものである。

  これまた毎年のことであるが、24時間の心臓モニターのためのホルター心電図を身につけて、厚生病院を出る。不整脈の検出のためには、短時間の心電図では無理であるから、こういった方法によるしかない。暑い盛りに身体にべたべたコードを貼り付けられるのは楽ではないが、これも安心のためと納得してやっている。


2006.8.27(日)

 久しぶりにSMCへ。「2ヶ月ぶりですね」と仲間に声をかけられたが、そんなに休んでいただろうか。青空だが、爽やかな空気である。秋の空になっている。こんな気持ちのいい天気の中で、皆と一緒に走れることの幸せを感じる。

 明日、例年どおり、胃カメラ、内視鏡の検査を受診するので、今朝から制限食である。朝と昼はおかゆ、夜はスープのみ。「お腹がすいた」と感じ続けた一日であった。今日一日だけだと思うから耐えられるが、これが何日も続いたら参ってしまう。


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