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ジョギング日記  5月第3週            

2006.5.20(土)

 天気予報どおり、雨降りである。「47都道府県、ほぼすべて走破している」と自負していたが、なんのなんの、まだまだ未踏のところがある。その一つが石川県であることに気がついた。松任あたりで走ったことがあるような気がするが、記憶はおぼろ。雨が小止みになったのを見て、7時過ぎに走り出したのだが、途中ではしっかりと降られた。それでも、兼六園やら、お城のたたずまいを感じながらのいい走りにはなった。シャツはずぶぬれで、身体にぴったりとついてしまったのは、仕方がない。

 11:50発の羽田行きに乗るために、小松空港へ。ところが、天候不良のため、到着機が羽田に引き返すという事態である。飛ばないことが、ぎりぎりで判明したのであわてた。インターネットで、小松から八王子までの最短コースを検索して、12:43小松駅発のしらさぎ8号名古屋行きに乗ることにした。米原から新幹線で新横浜、そこから横浜線で八王子へ。八王子到着が17:13。15時からの講演には大幅遅刻である。

 講演は、阿久津幸彦前衆議院議員の主宰する会でのもの。なんと、この事態を受けて、開始時間を2時間遅らせるという措置をとってもらった。「ゆっくり、落ち着いて来ていただいていいです」という連絡を途中で受けた。という次第で、70人ぐらいの熱心な方の前で、団塊の世代が地域で貢献できることといったことを1時間半お話させてもらった。著書「疾走12年 アサノ知事の改革白書」も20冊お買い上げいただいて、私とすれば申し訳なくもありがたい会であった。


2006.5.19(金)

 鳥取駅前のワシントンホテルを6時30分に発して、千代川沿いを鳥取港に向けて下って走る。お供は宮城県社協の北川さん。行きは川下に向けてゆるやかな下り。加えて、かなり強い順風に押されての走りである。復路はその反対になることを北川さんにも注意喚起しながら往路6キロで反転。前回の鳥取での走りのように、鳥取砂丘を目指したかったのだが、時間の制約がある。それでも、今回の走りも川沿いコースなので、景色と走り易さでは合格点である。北川さんにとっては、12キロ走は未体験の距離だったそうで、感慨深げに走りを終えていた。

 鳥取駅から姫路までは、JRと昨夜片山知事が自慢していた「黒字の第三セクター」で、姫路から京都までが新幹線、京都から金沢まで特急サンダーバード。9:16に出て、着いたのは14:22であった。途中、パソコン相手に仕事をし続けたこともあり、あまり長い時間と感じなかった。緑濃い山の間を走る列車の旅も悪くない。

 金沢では、北陸経済連合会の定期総会での記念講演。地域振興と地方分権の話を90分。前座も10分。思った以上に好評で、講師としては、大変満足であった。


2006.5.18(木)

 鳥取県社会福祉協議会に招かれて、鳥取県湯梨浜町のアロハ・ハワイセンターで講演。合併して湯梨浜町になるまでは羽合町、つまりハワイ町であったところにある。カタカナで表示するから、何なんだろうかと思ってしまう。ともあれ、緑陰大学という催しで、500人も集まっている。これからの障害福祉のあり方について論じたが、聴衆は障害者自立支援法について知りたかったのではないだろうかと、話をし終わって感じた。事前にそう指示してくだされば、リクエストに応じたのにと、ちょっと残念。

 泊まりは鳥取市内に戻ってきた。夜は、片山善博知事と懇談。談論風発、とどまるところを知らずで、気がついたら3時間半以上話していた。愉快な夜であった。


2006.5.17(水)

 横浜、六角橋の朝。短い時間しか取れないのを知りつつ、4キロだけ走った。このぐらいの距離だと、疲れが残ることはほとんどない。物足りなさもあるが、これに慣れなければならないのだろう。

 慶応大学は「地方自治と福祉政策」の研究プロジェクト。今日も11人出席だから、ほとんど全員である。「とっておきの音楽祭」と「スペシャル・オリンピックス」のビデオを見てもらった。二つのビデオの間に、先週の土曜日、「朋」に行ったメンバー7人からの感想を聞く機会を持った。行けなかったメンバー5人には、行ったメンバーへの質問をしてもらった。学生諸君にとって、印象深い訪問になったことがよくわかる。

 横浜駅で、「構想日本」の富永さんと打ち合わせ。来週、参議院議員会館で実施する国の事業に関して、地方に振り分けが可能か適当かという、「事業振り分け」のデモンストレーションについて。「構想日本」が、地道に確実に地方分権についても事業を進めていることに感慨を覚える。


2006.5.16(火)

 スポーツ新聞を含む朝刊各紙、テレビのニュースでは、ドイツでのワールドカップサッカーの日本代表メンバー23人が決定したことを大きく報じている。こういうニュースがトップ扱いになるのだから、何と言ったって、今の日本は平和であるということである。そのことに感謝しながら、ワールドカップでの日本代表の活躍を期待したい。  8:15の新幹線で慶応大学にでかける日である。新幹線の中は、貴重な仕事の場と化す。満員の車内。隣の席のお兄ちゃんが、ほとんど居眠り、時々携帯電話でのメールチェックで時間を持て余している様子。うらやましいのではない。貴重な時間をもったいないと思って見ている。

 今日の「政治参加論」の出席者は188人。授業の始めのところで、私語があまりにもひどい二人がいたので、つい大きな声で注意してしまった。以後、教室内に緊張感漂ったので、よかったのだろう。私の武勇伝というか、体験談だけにならずに、学問的なにおいも立ち上るような授業を、学生の興味も引き付けながらやるのは、とてもむずかしい。むずかしいからこそ、やりがいがあると思っている。

 4時限の「組織における危機管理」を終えるとすぐに教室を飛び出して、六本木での某外資系証券会社のアドバイザリー・ボード・ミーティングへ。おいしいお食事をいただきながらアメリカ本社の社長、日本法人の社長たちにアドバイスをするという趣旨らしい。私以外は、超一流メンバーで気後れがするが、おかげで貴重なお話を聴くことができた。私も企業の社会貢献の意義などについて、少しだけ話をさせてもらった。こういう機会も面白い。


2006.5.15(月)

 鳴子温泉に泊まって走るのは3回目ぐらいになるだろうか。鳴子峡の遊歩道は「冬期閉鎖」の看板が出ていたので、鳴子トンネルを越えて少し行ったところで引き返すコースを走った。往復で7キロ余。硫黄のにおいが立ちこめるところを走るのは珍しい。なによりも、見事な五月晴れの中に周囲の山々の緑が目に心地よい。今朝走るのをやめていたら、相当に悔やまれただろうと思える素晴らしい五月の朝であった。

 「とうほく食文化応援団」のロケは、築館の関村牧場。山の斜面で自然放牧でたくましく育てる、出荷直前に漢方の草を混ぜ合わせた餌を与える。これが漢方牛のコンセプトである。霜降りは不健康な牛の産物という考え方で、その対極を目指そうということなのだろう。BSE騒動の際の牛肉ばなれが、もう一カ月続いてたら、自殺するしかないというところまで追い込まれていたとのこと。関村さんと、仙台ホテルの木村総料理長の出会いも今回の話題であった。とても示唆に富んだ話を聞かせてもらった。食のことだけでない。牛も人間も、過保護でなくたくましく育てる、自然の中であるがままにということも子育てに通じる。ともかく、面白かった。

 仙台に戻って、県社協で執務。歯医者の治療もやったり、あわただしい一日であった。明日は、また慶応大学に出かける。


2006.5.14(日)

 SMCでの6キロの走り。少し肌寒いので、ウインドブレーカー着用で走った。走り終わった頃には、青空が広がる天気になった。今年の五月はこんな青空が珍しいほどである。

 仙台ハーフマラソンは、今年はこの時期の開催である。コースも今年から変わって、我が家の前が、ゴールまでわずかの距離のところ。妻と応援に出た。わがSMCからも9人が参加している。声援を送ったが、走っている一人ひとりにしっかりと伝わった。出場資格が厳しくて、私のようなジョガーは出られずに、ランナーとか、レーサーしか出られないのはもったいないのではないだろうか。出場資格の制限時間を、1時間50分に設定してもらいたい。1時間35分は厳し過ぎる。

 午後から、「とうほく食文化応援団」のロケで築館方面に出発。本番は明日だが、新生漢方牛の関村さんのところで打ち合わせ。今夜の泊まりは鳴子温泉である。


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