浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記  2月第3週            

2006.2.18(土)

 昨夜から体調が悪い。腹具合、吐き気、微熱。勝手な見立てだが、風邪ないしインフルエンザがお腹に来たのだろう。朝になっても治まらず。朝食はおかゆ。

 大津での「アメニティ・フォーラムinしが」は今年で9回目になる。前身の「桃太郎フォーラム」からほぼ皆勤賞である。今回も、私がコーディネーター役のセッションが二つあるので、欠席するわけにはいかない。吐き気を抑えながら、なんとか大津プリンスホテルにたどり着き、セッションをこなした。

 このフォーラム呼び物の首長セッション「首長さん!共生社会の実現は・・・」では、福田富一栃木県知事、堂本暁子千葉県知事、國松善次滋賀県知事、橋本大二郎高知県知事、古川康佐賀県知事が登場した。福田知事、橋本知事が「浅野史郎一座」に初参加。二時間半の長丁場だが、1600人の聴衆がいつもどおり熱心に耳を傾けてくれるのに勇気づけられて、私の体調も戻りつつあるようだった。7時から8時までのセッションは、「福祉のフレームを越える起業のススメ」。竹中ナミ(プロップ・ステーション理事長)と伊藤弘美(有限会社フェアベリッシュ社長)の話を私が司会するもの。1時間はあまりにも短かったが、だからこそ余韻が残る面白さであった。

 懇親会も出席せずに、ホテルの部屋でおかゆを食べておとなしく就寝。25:30まで続くセッションにも出たら、有益だったのだが、それもキャンセル。ひたすら体力の回復に専念した大津の夜である。


2006.2.16(木)

 朝から冷たい雨が降っている。2月の走りはもうあきらめようと思うほどに、天候に恵まれない。体重は高値安定である。

 今日の社協めぐりは、山元町社協から。昼飯には、今が旬の名物ホッキめしをごちそうになってしまった。午後から、亘理町社協、名取市社協を訪問。いずれも、介護保険事業を実施しているが、社協らしさをどう出していくか。精神障害者の作業所ないし通所授産施設の運営をしているが、障害者自立支援法が施行された時に、どのような形の運営にしていくか。同じような悩みを持っている。

 昨日の春から真冬に逆戻りの一日。体調の維持には気を遣う。次から次へと企業関係や行政の不祥事が起きるので、ライブドア、耐震偽装、東横イン、防衛施設庁官製談合が昔の話に思えてしまう。事件に関する世間の興味・関心の「賞味期限」のことを思い返してしまう。  


2006.2.15(水)

 昨夜の東京からの帰宅が遅かった。朝目覚めた感じは、「無理は禁物」というものだったので、走りは中止とした。気温が高く、走りやすい条件だっただけに、もったいないという気分は残る。ただ、ここで無理をすると、もっともったいないことになってしまうだろう。

 東北大学の研究室までは自宅から歩いて行った。普通ペースで歩いて、ドアからドアまで7分58秒。そこから仙台駅までも、歩いて行った。これも15分。知事時代には、こういったことはなかったなと思いながら、四月並みに暖かい町を歩いていた。

 仙台駅から向かった先は盛岡。盛岡グランドホテルで、岩手日報「情報文化研究会」の講演。その前に、増田寛也岩手県知事と昼食をご一緒した。講演の後は、たまたま同じホテルで開催の「ローカル・マニフェスト推進&検証大会in岩手」に顔を出して、激励の挨拶。ホテルの武蔵さんに駅まで送ってもらったが、予定より1本早い新幹線に乗り込むことができた。1時間もうかった感じである。

 夜は、県社協の若手職員との会合。それぞれの人に経緯があって、県社協という職場にたどり着いた。経緯はどうであれ、自分の仕事に誇りとやりがいを感じられるのだから、ラッキーなことと思ったらいい。そんなことも語りながら、楽しく過ごした。  


2006.2.14(火)

 チョコレート業界を潤すだけの聖バレンタイン・デイ。とはいえ、私も数人から高価であろうチョコレートを送られて、それなりにハッピーになっているのだから、文句を言う筋合いではない。

 気温が高い中での走りになった。南町通り経由で仙台駅方面。東口に抜けて、宮城野大通の広い歩道を走ってフルキャスト・スタジアム宮城を目指した。球場まであと500メートルぐらいのところで18分経過。やむなくそこから引き返す。この球場でのプロ野球開幕は3月28日。まだまだ待たなければならない。

 東京駅の目の前の日本工業倶楽部にて講演。「十八日会」という1971年6月18日に発足した由緒ある勉強会である。寺島実郎氏の紹介であったが、出席している錚々たるメンバーを眺めると、とんでもないものを引き受けてしまったとの想いに駆られる。各省の事務次官経験者、大企業の社長経験者などなど。「度胸試し」のつもりで、1時間の話をさせてもらった。次回から私もメンバーに入れていただくことになった。光栄なことである。

 夕方は、新橋愛宕山東急インでの「志の会」へ。北九州市の高松鶴吉さんなどの会。久しぶりに、障害福祉に関する課題を話したり、昔話をしたり。東京だけではないのだろうが、暖かい一日であった。このまま春になるわけはないが、春近しを感じさせる。


2006.2.13(月)

 気温は低めであるが、走るのに支障なし。歩道のほんの一部に雪が残るが、これも走るのに支障なし。大橋、澱橋経由で八幡町。八幡神社で折り返し、復路は晩翆通りを南へ。定禅寺通り、広瀬通り、青葉通りを渡る時に信号にひっかかる。それがなければ、広々とした歩道がまっすぐに続く晩翆通りを走るのは、とても気持ちいい。昨日と同じく7キロ。

 終日県社協で執務。その間に、来客が何件か。一月前から執筆していた「回想録風教科書」又は「教科書風回想録」のような書下ろしの本のための原稿が、一応、今日で出来上がった。書きなぐりのようなものなので、これから編集者との共同作業の中で、内容を精査して練り上げていかなければならない。その作業に一ヶ月はかかるだろうが、一応書き上げたという安心感はある。

 トリノでの冬季オリンピック、日本選手団の成績が振るわない。しかし、これが実力であって、メダル獲得何個という戦前の予想は、予想ではなくて期待と考えるべきものである。がっかりする必要などない。オリンピックの晴れ舞台に出ただけでも、胸を張っていい。

 堀江容疑者が起訴された。マスコミ報道が、検察側が提供する情報に振り回されているのは、いい傾向ではない。国民の前で繰り広げられる、新たなドラマ、スペクタクル。面白がるだけでなく、問題のありかを国民が真剣に考える契機になるとしたら、単なる空騒ぎとは言えない。


2006.2.12(日)

 朝7時。源吾茶屋前に集合するSMCへ。実に久しぶりの6キロの走り。4キロ走ったあたりからは、寒さはまったく感じなくなった。

 県社協が主催者になっている「自閉症発達支援セミナーinみやぎ」の午後の部のシンポジウム「お父さんからのメッセージ」のコーディネーターを務めた。午前の部には、旧知の須田初枝さんの講演「親として伝えたいこと」があった。須田さんとは、厚生省障害福祉課長時代にお知り合いになったのだから、かれこれ20年である。20年の隔たりがあっという間に戻ってくる。80歳とは思えない若々しさは、「自分の作品」として誇れるように育った自閉症の息子さんがいらっしゃるからこそという気がする。シンポジウムお父さん方三人、北海道から、名古屋から駆けつけた。それぞれとてもユニークで元気一杯。いろいろなことを教えてもらった。

 トリノでの冬季オリンピックが始まった。日本はメダルはあまり取れないような気はするが、期間中はついついテレビに見入る生活になりそうである。こういう祭典を楽しめるのは、平和があればこそ。メダルなんか取れなくとも、オリンピックに出場できるだけで、すごい存在である。選手がうらやましい。


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