宮城県知事浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記   2月第4週 
2003.2.22(土)

 宇都宮市で開催されている「全国宅老所・グループホーム研究会」に出席。この会は、第1回から3回続けて宮城県で開催されていたが、その後、他県に出るようになり、熊本県、神戸市、そして今回の栃木県での開催となった。思い起こしてみたら、私はこの会にも当初から皆勤賞である。

 私の出るセッションは、「自治体が変われば、福祉は変わる」というテーマ。大熊由紀子さんがコーディネーターのはずだったのだが、インフルエンザのため出られず、急遽私がピンチヒッターということになった。1週間前の7県知事勢ぞろい、1600人を超す聴衆のシンポジウムの記憶さめやらぬ時期である。1000人近くの聴衆を集め、こちらはこちらで豪華メンバーであり、2時間半のセッションはそれなりに充実したものだったが、私とすれば、ちょっと力が入り切らなかったかもしれない。

 3ヶ月前に、朝日新聞の一面トップに載った「船形コロニー解体宣言」のこともセッションでは話したが、それを発した宮城県福祉事業団の田島良昭理事長を宮城県の副知事にするという記事が、地元河北新報の一面トップに出ていた。こう書くとひとごとのようだが、「副知事にしたい」と言ったのは、私である。

 宇都宮に行く前に、仙台駅のメトロポリタン・ホテルで、民主党の菅代表たちと昼食をご一緒した。「地方分権などの実現のために、面白くいきましょう」というのが、一致した意見であった。  


2003.2.19(水)

 今、東京から帰って来たところ。昨夜は、恒例の在京記者会との「同窓会」。以前に宮城県政を担当していた記者で、今は東京に転勤になっている人たちと、年に1回懇親する場である。こもごも、昔話を披露してもらった。宮城県にいた頃をなつかしく思い起こしながら、宮城発の景気のいいニュースを待望している人ばかりであった。

 今朝は、時間に余裕がなかったが、皇居一周コースを正確に1キロ5分40秒ペースで走った。桜田門をくぐらない大回りコースだと、正確に5キロになることを確認することになった。このぐらいのペースで走っている分には、疲れは出ない。

 午後からは、全国知事会に依頼されて、各県の廃棄物担当の職員に対して、産業廃棄物問題について講演をした。これが、冷や汗もの。今まで一度も話したことのないトピックだったものだから、資料を盗み見しながらの、はなはだ迫力に欠ける話になってしまった。ちょっぴり落ち込んでいる。

 その後は、国土交通省を回って、厚生労働省へ。社会保障審議会に出席。出席した限りは必ず発言をすることにしているので、医療保険改革、介護保険報酬の改訂問題について、コメントをしておいた。5時過ぎに審議会が終わってから、省内を駆け巡って、15日(土)の「アメニティー・フォーラムINしが」で採択した「7県知事アピール」を要路に届けて回った。「障害福祉は介護保険で!」というものである。会った人たちには、皆真剣に対応していただいた。


2003.2.17(月)

 朝は、グズグズしているうちに、起きるタイミングを逸してしまって、走るのはなし。こういうのは、意外と珍しい。

 いつもの月曜日である。幹部会、庁議、そして定例記者会見。記者会見では、構造改革特区、WTO交渉、宮城版産業再生機構などについて質問があった。来週、再来週と県議会のため、記者会見はない。本当は聞かれたかった質問があったのに、ちょっと残念。

 夜は、珍しく早めに帰宅。一家揃って夕食というのも、平日としては久し振り。


2003.2.16(日)

 朝6時半から1時間弱、渋谷秘書とともに雨の琵琶湖畔を走った。1.5`ほどの近江大橋を渡ったのが印象に残る。1年ぶりの琵琶湖である。昨年は8`付近で足が痛くなって一時ストップせざるを得なかった。4年前は、氷ですべってしたたかに顔面を打った。そして、今日の雨。どうも、琵琶湖は、私にとってはあまり相性がよくない。

 雨降りの理由ははっきりしている。「アメニティ・フォーラムINしが」に参加していたからである。「フォーラムは毎年開催なのだから、毎年雨になるはずだ」といったもっともな指摘は横においておく。そのフォーラムは、今回で6回目、その前の4回は「平成桃太郎の会」と称して、ささやかに開催していたのから考えると、ずいぶんと発展したものである。私は、仲間うちの手作りでやってきたこのフォーラムの草創期のメンバーの一人であり、皆勤賞に近く参加している。

 大津プリンスホテルにて、3日間にわたって開催されるフォーラムの総合テーマは、「地域生活を支える多様な選択肢の構築を」というもの。私の出番は、昨日行われた記者会見風シンポジウム「障害者福祉は介護保険で!」でのコーディネーターとしてである。岩手の増田、千葉の堂本、滋賀の國松、三重の北川、鳥取の片山、熊本の潮谷の6知事がパネラーである。

 「記者会見風シンポジウム」というのは、なんのことはないシンポジウム途中での写真撮影を控えてもらうために、冒頭に一斉撮影をしてもらうというだけのこと。午後3時から6時まで、休憩なしの3時間シンポジウムというのも珍しい。タイトルがメッセージになっていて、それに賛同する人にだけ私から声をかけて、参加願ったというのもユニークである。会場には、フォーラムの趣旨に心から賛同して、全国から手弁当で参加している1600人の人たち。壇上から見ると、後列のほうは、霞んでしまっている。そして、その壇上には、豪華な有志知事メンバー。これだけで、呼びかけ役兼コーディネーターの私は、感激してしまった。

 内容はもっと感激だが、ここでは書かず、今週火曜日発信のメルマガで紹介することにしている。3時間の長丁場のシンポジウムの間中、1600人の聴衆が身じろぎもせず、話に聞き入っている姿が、とても印象的であった。「3時間があっという間に感じられた」という声も聞こえてきたし、私としてはますます感激であった。6人の有志知事たちが、こういう機会を通じて、障害福祉の問題に大きな関心を持ってもらうことになったのも、私としてはことのほかうれしい。


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