宮城県知事浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記

2001.7.21

 どうも朝が起きられない。今朝離床は6時半近くになってしまった。土曜日なので少し長い距離を走るつもりだったのだが、起きるのが遅かったので、ほんの申しわけ程度の4K。少し、疲れ気味なのです。
 今日は、劇団四季の仙台公演「オペラ座の怪人」の千秋楽。県民会館という公的施設を3ヶ月間ぶち抜きで貸し切っての公演は、これまでに例のないことである。興行的に成り立つのか、お客様がちゃんと入ってくれるのか、4月30日の開演の頃はとても心配であった。それが、92回の公演、11万3千人の入場者。目標は10万人だったのだから、大成功といっていいだろう。宮城県外から見に来た人が、約3割。
 舞台が終わって、カーテンコール。拍手が鳴り止まない。20回ではきかないぐらい幕が開いたり閉まったり。最後の10回は、観客全員が立ってのスタンディング・オベイション。観客の皆さんと拍手をしているうちに、涙が出てきてしまった。
 会場に入場したときに、2人の女性に声をかけられた。「県民会館を3ヶ月間貸してくれる決断をしていただいて、本当にありがとうございました。おかげで、こんなに素晴らしいものに接することができました」と感謝されてしまった。「ところで、あなた方は何回見に来たのですか」と聞いてびっくり。一人は16回、もう一人も8回とのこと。こういうファンに支えられての11万人だった。
 3ヶ月間、仙台に住みついて出演を続けてくれた四季のメンバーにも、心から感謝したい。慣れない土地で、食事も大変だっただろう。体力のいる仕事だから、疲れも限界だっただろう。本当にご苦労様。
 そんなこんなを考えていたら、カーテンコールで涙が出てきてしまったのである。これで、宮城県にたくさんのミュージカルファンが誕生したはずだ。文化程度全般も2、3割上がったのではないだろうか。今回のロングランの効果は、計り知れないものがある。浅利慶太さんとも、成功を祝い合ったが、次の一手をどうするか、少し落ち着いたら、考えてみましょうと語り合った。


2001.7.20

 海の記念日。久しぶりに6Kを走った。涼しいので、走りとしては比較的楽。
 今日の出番は、全国ユニット・ケア・セミナーでパネリストを務めることだけ。夕方から、会場の仙台国際センターにでかけた。パネリストといっても、「知事放談会」というもの。千葉県の堂本、滋賀県の国松、栃木県の福田各知事と私の4県知事で「福祉日本一を目指して」というタイトルで意見交換をした。大ホールが満員。入りきれずにテレビで見ている参加者もいる。15,000円の参加費を払って出席している人が1700人を超えている。今日、明日の2日間、みっちりと展開される。ユニット・ケアに期待する関係者は、全国にこんなにもいるのだという感慨にとらわれた。
 そもそも「ユニット・ケア」なるものが耳新しい。特別養護老人ホームを全室個室にして、10室ぐらいを一つのユニットにした処遇形態のことをいう。いわば、グループホームがいくつか集まったものという形である。宮城県では、富谷町の「杜の風」が第一号。開所式には、私も顔を出したが、千葉県の「風の村」は先日開所1周年を迎えた。つまり、まだまだ歴史としては新しい。
 痴呆や寝たきりのお年寄を介護するのではなく、生活を支えるということへ転換するということまで含んでいる。単に、「集団的な処遇から、個別的な処遇へ」というだけではないというところにポイントがある。こういった新しい試みに、全国の関係者がこれほどまでに関心を寄せて、宮城県まででかけてくる時代なのである。この世界も確実に変わっている。
 知事の仕事としては、「なんでもかんでも少しづつ」ということで、個別の問題に深く関わることは、とても稀なことである。だからこそ、こういう機会は、私にとってとてもうれしいことである。


2001.7.19

 郡山の磐梯熱海。今朝こそは走ろうと思ったら雨が激しい。
 全国知事会を昨日終えて、今日は須賀川市で7月7日から開催されている未来博の視察である。自然を生かした会場の作り方が、なかなかうまくいっている。各パビリオンも面白い内容である。平日にもかかわらず、結構入場者が多いのに驚いた。数年前に宮城県で開催した「夢博」が大きな赤字を出してしまったことを考えてしまう。
 未来博の視察を終えて、久しぶりに県庁に戻り、久しぶりに県庁の仕事をした。夜は、明日の「ユニットケア・セミナー」に参加のために宮城県入りした千葉県の堂本知事らと 会食。そして、久しぶりの帰宅。


2001.7.18

 朝の出発の時間が早かったのと、体調がいま一つだったので、今朝のジョギングもなし。これで3日連続走っていない。こういうこともあるのです。
 東京駅を7時に出て、郡山へ。全国知事会に出席。午前中は理事会・政策審議会合同会議、午後からは知事会総会。総会後の分科会では座長を務めた。昨年の兵庫県淡路島での知事会もそうだったが、今年も結構活発な意見交換があった。小泉構造改革で、地方と国との関係のありようについて、提言がされているのであるから、知事会としても正面からそれに答えていかなければならない。そういう時期の開催であるから、本来はもっともっと詰めた議論と、大胆な提言が知事会からなされてもよかった。
 田中康夫長野県知事と初めてお会いできた。選挙応援で声をつぶしたらしくて、発言はささやき声のようであった。ハンセン病問題に関する田中知事の提案に、社会文教調査委員長として、私がとりまとめをするということになった。税財源の委譲などに関する分科会では、田中知事、堂本知事が一緒。ものすごく範囲の広い議題であるので、10人の知事の発言もまとめるのがむずかしいほど広がってしまう。
 懇親会(意見交換会)が終わって、一息ついている間にこの日記を書いている。これから夜遅くのテレビ出演。TBSのニュース23。小泉改革について。橋本大二郎高知県知事も一緒の予定。


2001.7.17

 昨夜遅かったのと、暑さ疲れのため、本日もジョギングなし。こんな日でも昼の日中に皇居の周りを走っている同好の士がいる。冷房の効いた車の中からそんな姿を見ると、「そんなにまでして走らなくとも・・・」と思えるのだが、自分自身だって同じように見られているはず。
 都道府県会館の中の宮城県東京事務所での2本も含め、取材が3本あった。すべてが小泉改革について。その中でも、道路特定財源の見直しと地方交付税の問題。1回でやってくれればいいのに・・・と思うのだが、そうもいかない。地方の独自の財源であれば、道路に使うか他の用途に使うか必死になって地方は考え抜いて決める。だから、税財源の地方への委譲と道路財源の問題はつながっている。といったことを、各社ごとに答える私。結構丁寧に、わかりやすく答えているつもりなのだが、どういうふうに書かれるかは相手任せとなる。
 東北開発推進協議会総会、東北新幹線建設促進期成同盟会通常総会に出席。その他に、イタリア大使館、宮内庁にも出向いたり。夜は、霞ヶ関官僚との勉強会の2回目。それなりにいろいろあった一日である。


2001.7.16

 昨晩帰宅が遅かったので、今朝のジョギングはなし。帰宅が遅かったのは、昨日午後からの山形県入りのせいである。
 今回の参議院議員選挙で、厚生省での私の4年先輩になる阿部正俊さんが再選を目指して立候補している。6年前にも、選挙期間中に私は2度山形入りをしている。今回も、応援のために2回出向くつもりで、今回はその第1回目。政務と心得ているので、お供は公務秘書ではなく、私設秘書の菊地繁信君。公用車でなく、仙山線を使っての山形入りである。
 山形市のキャッスルホテルでのパネルディスカッションに出てから、温海町での個人演説会へ。山形市から2時間半近くかかる。日本海に面した新潟県境の町。こういうことでもなければ訪ねることもないだろう。日本海に沈む夕日が印象的だった。温海町から鶴岡市へ。ここでも個人演説会で阿部さんの応援演説をした。
 今日は月曜日なので、定例の記者会見。当然ながら、参議院選挙と、昨日告示された仙台市長選挙についての質問があった。特に、びっくりするような話はない。それにしても、仙台市長選挙に現職を含む8人が立候補という事態には驚く。立候補することへの心理的ハードルが低くなっているのだろう。会見では、そんなことも答えておいた。
 この日記も、新幹線の中から送信している。最近こんなことが多くなった。明日東京でいくつか仕事をして、翌日の福島県での全国知事会に臨む。


2001.7.15

 仙台東部道路の仙台東インターから仙台港北までの5.2キロがこのほど完成し、8月1日開通する。これで、常磐道路の亘理から三陸縦貫道の石巻までが全通することになる。これを記念して、この部分の道路を走ろうという企画が今日あった。
 4年ほど前、三陸縦貫道の鳴瀬から石巻までの10キロが開通したときに、このコースを足で走ろうという企画があり、その時は私は10キロ走った。今回は、スケジュールの都合で10キロではなく、5キロを走った。「あの」光家康夫東北地方整備局道路部長も5キロコース。
  タイムレースではないのだが、結構がんばって走ってしまい、キロ5分ペースを上回り、23分47秒で完走。高速道路を自分の足で走るという経験は、めったにあるものではない。気温30度を超えるコンディションの中、アスファルトの照り返しを受けながら、日陰ゼロのところを走るのは楽ではない。「物好き」の類だが、そんな物好きが四百人以上走ったのである。この快感は、経験者でなければわからないだろう。


以前のジョギング日記はこちら
 2001年7月第2週分
 2001年7月第1週分
 2001年6月第5週分
 



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